トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第47回]
●犯人はお前か???
なんとなく2N7000が怪しいのでは、という疑いの念が生じてきたのでありますが、それを裏付ける決定的な証拠はありません。
とりあえずBS250+2N7000の回路に限定して考えたとしまして、あのおかしなパルスはBS250から出ているのでありましょうか、それとも2N7000から出ているのでありましょうか。
どうすればそれを突き止めることが出来るのでしょうか?
その方法として私は次のことを思いつきました。
もしもあのおかしなパルスがBS250か2N7000のどちらかから出ていると仮定したならば、その出力ラインに抵抗をいれて、その抵抗の両端の波形を観測すれば、どちらが信号源かがわかるのではあるまいか。
そのように考えて今までの回路を一部変更してBS250と2N7000のドレインの間に抵抗を入れました。
下がその1番目の回路です。
(1)、(2)はオシロの測定ポイントです。
そして下が2番目の回路です。
(3)、(4)はオシロの測定ポイントです。
そのように回路を準備したうえで、上側の入力端子に250KHzのパルスを入力し、下側の入力端子に125KHzのパルスを入力して、(1)、(2)、(3)、(4)の各点での出力信号を観測しました。
その結果は一目瞭然でありましたが、にわかには信じられないものでした。
オシロの時間軸は今までよりも拡大した目盛りになっています。
こちらが(1)の波形(下側、CH2)です。
上側(CH1)は125KHzの入力信号です(以下の写真も同じ)。
こちらが(2)の波形(下側、CH2)です。
左端のパルスは本来期待されるべきパルスで中央付近のパルスが問題の出所不明のパルスです。
中央付近のパルスを上の写真と比較すると、(1)よりも(2)のほうが波形がシャープで大きくなっています。
こちらのほうが信号源に近いと判断できます。
なお左端のパルスはそれほど顕著ではありませんが、(1)のほうがややシャープで大きいのでこのパルスは(1)のほうが信号源に近いと判断できます。
こちらが(3)の波形(下側、CH2)です。
そしてこちらが(4)の波形(下側、CH2)です。
中央付近のパルスは(4)のほうが(3)よりも波形がシャープで大きくなっています。
こちらのほうが信号源に近いと判断できます。
逆に左端のパルスは(3)のほうが(4)よりも波形が大きいので、(3)が信号源に近いと判断できます。
以上の観測によって、中央付近の問題の出所不明のパルスは(2)(4)が(1)(3)よりも信号源に近いという結果が得られました。
さきほどの回路図で確認しますと、(2)(4)はいずれも2N7000の側の測定ポイントです。
ちなみに左端の本来期待されるべき出力パルスは(1)(3)が信号源に近いという結果になりました。
この出力パルスはBS250から出力されたはずのもので、観測結果はそれを裏付ける結果となっています。
さてさてさて。
意外な事実が判明いたしました。
真犯人はなんと2N7000だったのであります。
が、しかし。
まだ、疑問は残ります。
2N7000が真犯人だったとして。
一体2N7000はどこからこのパルスを持ってきたのでありましょうか?
もう一度上のほうでお見せした回路図を見てみましょう。
BS250が信号源ではないとしたら、2N7000はどうやってあのパルスを出力したというのでありましょうか?
むむ。
さてはここに異次元空間からのエネルギーの噴出口があるのか!?
おお。
ついに推理ドラマがクライマックスでSFと化してしまったか。
あるいは、こっ、これは、やはり悪魔の仕業であるかっ!?
かえって謎は深まってしまった感があったのでありますが。
上の回路図を眺めていましたら。
あっ。
突然に、全ての謎が解けました。
(ここは名探偵コナンのノリで)
「そうか!わかったぞ!
そういうことだったんだ!」
トランジスタでCPUをつくろう![第47回]
2015.4.24upload
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