トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第51回]
●試してみました(2)
前回は2N7000を使って、下の回路にパルスを入力してどのような出力が得られるか試してみました。
その結果は前回お見せしたスクープ写真の波形になりました。
2N7000のドレインからは問題のパルスが出力されたのでした。
それは一体どういうことなのか?
その謎解きはしばらく置くことにいたしまして。
実は、これは2N7000に限った現象ではありませんでした。
BS250でも試してみました。
前回の2N7000と同様に、ソースを開放しています。
前回も書きましたが2N7000とBS250ではソースとドレインの端子が逆になっています。
こちらがスクープ写真です。
上側(CH1)はBS250のゲートに入力した250KHzのパルスです。
下側(CH2)はBS250のドレイン出力信号です。
ドレイン出力には負荷抵抗RL=1KΩを接続してあります。
出力信号の状態が分かりやすいように、CH2の垂直軸を上に2V移動しました。
入力バルスの立ち上がりエッジではプラス側に細いパルスが出力され、立下りエッジでは逆にマイナス側に細いパルスが出力されています。
前回見ていただいた2N7000の出力パルスと全く同じです。
これって、一体どういうこと?
お分かりになりますでしょうか?
●バイポーラでも試してみました
参考までに。
バイポーラトランジスタでも試してみました。
2SC1815を使って、下の回路でテストをしました。
MOSFETと同じ感覚で、エミッタを開放しています。
下の写真が2SC1815のコレクタからの出力信号(下側、CH2)です。
上側(CH1)は2SC1815のベースに入力した250KHzのパルスです。
これはスクープ写真でも何でもありません。
ちょいとバイポーラトランジスタについて知識経験がお有りの方でしたらご存知と思います。
バイポーラトランジスタはコレクタとエミッタを逆に接続してもトランジスタとして動作します。
ここではエミッタを開放していますが、エミッタにVccを接続することもできます。
ま、そんなひねくれた使い方をしても余り意味はないと思いますが。
バイポーラトランジスタのこの現象と、前回と今回お見せしましたMOSFETでの現象は全く理由が異なっています。
バイポーラトランジスタのテストはあくまで参考です。
なお前回行なった2N7000のテスト回路は、今回の2SC1815と同じように、下の回路図の形になります。
上で書きましたように2SC1815の場合、さきほどの2SC1815のテスト回路でエミッタにVccを接続することもできますが、MOSFETでは、たとえば上の2N7000のソースにVddを接続することはできません。
これはMOSFETの場合にはドレインソース間に通常の電流の向きとは逆向きに寄生ダイオードが存在するためです。
トランジスタでCPUをつくろう![第51回]
2015.4.28upload
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