2015.3.10
前へ
次へ
ホームページトップへ戻る

トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


[第7回]


●4MHz水晶発振回路

CMOSインバータ回路ということになりますと、まずは何をおいても水晶発振回路を試さなければなりません。
下がその回路です。
参考までにその下に74HCU04を使った同等の回路を示します。


74HCを使った水晶発振回路はインバータ1個だけを使います。
MOSFETの回路もそれと全く同じ回路で動作しました。
ただし、理由はよくわからないのですが水晶の両端につけるコンデンサの値は普通は22pFが多いのですが、今回のMOSFET回路では22pFでは全く発振してくれませんでした。
色々試してみたところ、ゲート側を56pF以上にして、ドレイン側を120pF以上にしてやっと発振しました。
しかしその値ではちょっと不安定で、たまたま私がよく使っている270pFをつけたところ、安定してしっかり発振するようになりました。
次回あたりで別の周波数の水晶発振回路についても説明をするつもりなのですが、別の周波数の回路でもやっぱり270pFが有効でした。
教科書的な水晶発振回路としては非常識な値なのですが、なぜかこの値がよいようです。

上のMOSFETの回路で、後ろのインバータ回路のゲート入力部に100Ωの抵抗がありますが、これはMOSFET回路の安定化のために入れておいたほうがよいようです。
値は数十Ωから数百Ωぐらいで回路の特性に合わせて考えなさいということのようです。
ただ値が大きくなると出力が遅れるようになるので、小さい値のほうがよいかも知れません。
ここでは適当なところで100Ωにしてみました。

ジャノ目基板に組みました。

2つ黒く見えるカマボコ型のものが2N7000です。
BSS84は見えませんね。

BSS84は裏側に取り付けました。

2つ黒く長方形に見えているのがBSS84です。
ジャノ目基板の穴の間隔は2.54mmですから、BSS84の小さいことが実感できると思います。

オシロスコープのプローブをあてて発振波形を観察中です。




上側(CH1)が初段のインバータ回路の出力(MOSFETのドレイン端子)波形で、下側が次段のインバータ回路の出力波形です。
初段はクリスタルの発振回路ですからやや正弦波に近い波形でかなりなまっています。
次段はかなり整形された出力になっています。

オシロスコープの時間軸を50ns/divに拡大しました。

次段の出力波形は立ち上がり、立ち下りともかなり速く、特に立ち上がりは10nsくらいに見えます。
ゲート抵抗を小さくすればもっと速くできるかも知れません。

今回はじめて組んでみたCMOSFETのインバータ回路ですが、なかなかいい感じでこれなら使えそうだという感触を得ました。
今回の回路に関してはもう少し続きがあるのですが、本日は時間がなくなってしまいましたので、次回に書くことにいたします。

トランジスタでCPUをつくろう![第7回]
2015.3.10upload

前へ
次へ
ホームページトップへ戻る