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感想(01年下期)

2001年12月 バニラ・スカイ 朝日会館 トム・クルーズ。
この映画はロマンティックスリラーとコマーシャルされている。夢と現実世界の交錯、それがメインテーマ。スリラーのイメージではない。夢と現実の境がないため判断に苦しむ。夢ではないが、24時間たったらもとの時間に戻される、という不思議な時間世界のドラマがあった。日本映画「ターン」という。これは残念ながら見れなかったが、同じ世界を感じる。
スパイ・ゲーム 宝塚会館 ブラッド・ピットだからか、いつもより観客が多いような気がする。
面白い映画である。ひさびさに感心する。スパイドラマの内容が単純明快で、テンポがある。それに個人対組織の戦いが面白さを演出している。これは今年の映画の中でもベストに選べる。
伊能忠敬 ルーブル 加藤剛らしい映画か?
真面目な映画に出来あがっている。歩測によって地球を測る、というロマン溢れるドラマを演出している。地図というものは面白い魅力がある。自分の身の回りでもそうなのに、それが日本全土となると、その魅力は大きくなる。ゼンリンというメーカーがあるが、街の地図を商売とする。そこにはそれだけの需要もある。
ショコラ 映画サークル例会287回 2000年アメリカ映画。
チョコレートで生活をする。それだけで「なんだろう?」と思ってしまう発想の転換に感心する。昔、サーカス芸人が、町から町へテント生活を続ける話をよく聞いた気がする。その生活は映画にもなり、ドラマを感じさせるものであった。それがチョコになるのだから、ビックリ。
ムーラン・ルージュ 朝日会館 ミュージカルでしたね。
「タモリ」じゃないけど、ミュージカルは感想が出てこない。日本人として無理かもしれない。やはり浪花節の世界が日本人向きかもしれない。演技の途中でいきなり歌が始ると、どうしていいか分からなくなる。
ハリー・ポッター スカラ座 ねーね-、松竹の株が上がったんだってね-。ハリー・ポッターのおかげみたい。
そんなに客の入りがすごい。初日の12月1日(土)に行ってみたけど、「立ち見」の答えに断念。翌日の日曜にやっと見れた。映画はそれなりに面白かった。魔法を使えばなんでも出来る。そんなところが映画作りには最適かも。
2001年11月 陰陽師 宝塚会館 その日の最終で映画館に人がいた。久しぶり。「千と千尋・・」以来か。人を引きつける魅力はなんだろう。原作はヒット作。話題性。いろいろな要素がある。
本映画の出来はいまいちか。陰陽師同士の戦いが尻切れとんぼ。もっと面白い戦いを演出してほしかった。
ソードフィッス ルーブル ジョントラボルタのスパイ映画。
眠った90億ドルの資金を狙う。コンピューターを駆使してパスワードを破る。目的の金で、テロリストの一掃を図る。ここまで聞くと、アメリカのテロ事件で放映が遅れた理由がわかる。現実のテロ事件と重なりすぎる。アイデアは事件よりかなり前に在ったのであろうが、実際の事件と重なるとは、事実は不思議なものである。
エボリューション 宝塚会館 ゴーストバスターとエイリアンの合体作。
隕石にまぎれてエイリアンが地球にやってきた。脅威はその進化のスピード。歯磨き粉が地球最後の武器とは情けなくもあるが、楽しい映画でした。
トゥームレーダー 朝日会館 インディージョーンズの女性版。
宝捜しはわくわくするドラマを連想する。アクションも面白い。サーカスの空中ブランコのようなアクション。動きが大きいため映画の映像は楽しみが多い。
春香伝 映画サークル例会・第286回 2000年・韓国映画。
パンソクによって歌われ、永く語り継がれた愛の名作を映画化した。若者が出世して愛した人のもとに帰るという古典ドラマ。映像が美しい。
2001年10月 トレーニングデイ 名画座 デイゼル・ワシントンの悪役は始めてみる気がする。麻薬課の刑事見習で第1日目という設定。伝説の刑事を夢見る新米刑事の方はそれなりにこなしている。問題は目標にされる刑事の方。カリスマ性が感じられない。ドラマを明るくすればもっとメリハリがきいたのかもしれない。
コレリ大尉のマンドリン スカラ座 ニコラス・ケイジの恋愛映画。
切れた役の似合う彼だが、今回の恋人役は、またそれなりに面白い。ギリシャの孤島、第2次世界大戦時代、イタリア軍に扮する。片田舎の島でも戦争に巻き込まれる、悲しさと、たくましさ。ドイツ軍との対比もあり、国民性の表現方法が楽しい。
スコア アルパークシネマ ロバート・デ・ニーロの泥棒役。
金庫破りを生業とする、昔風の泥棒も、実は研究熱心な近代的技術者だったりする。コンピューターのパスワードをどのように破るか、見所である。忍者に近いこの泥棒家業は面白さがあるのかもしれない。
ブリジット・ジョーンズの日記 アルパークシネマ 独身女性の日記。
30才後半になり、恋にも結婚にも夢と現実が交差する。イギリスが今回の舞台。淋しさを紛らわす最後の手段は、酒(ウォッカ)。コメディータッチで面白い出来です。
2001年9月 ブロウ マイカル 麻薬売人の話。
この手の主題も多いけれど、今回の内容は、淡々としたテンポで、誇張されたところもなく、いかにもありそうな主人公の思いのドラマであった。暗くなるか、ドンパチのギャング映画になるか、コメディーになるか、そんな偏ったドラマになりやすい。麻薬に対して罪の意識も薄く、個人プレーだけで成功する。運が良ければ、現実はこんなものかもしれない。
ファイナルファンタジー 朝日会館 ゲームが映画化される。
CGを使えばあらゆる映像を作ることができる。従来のセルロイドのアニメと比較すると、映像の広がりが違う。表現も楽になる。内容は地球を救うヒロインもの。
釣りバカ日誌12 東洋座 ハッピー・リタイアをテーマに山口萩の釣り。この度のアメリカのテロで産業界のリストラが始っている。定年まで勤められると言うのは最近の日本でも難しくなった。定年のサラリーマン人生のリタイアは今後はなくなるかもしれない。厳しい世の中である。釣りバカに成れるとはいつの世でもうらやましい限りである。
大河の一滴 宝塚会館 五木寛之原作。
エッセイをドラマにする。面白い趣向である。若い時のテーマは「青春」であったものが、ここでは死をテーマにする。五木氏もそれだけ歳を取ったのだろう。このようなテーマにすると暗くなりがちだが、この映画では暗さを消している。主人公の女性(29歳)を少々漫画チックに描いている。生きる人間を明るく描くことによって表現している。
2001年8月 ドライヴ 名画座 シルベスタ・スターローンがこの映画のコマーシャルのため来日していた。テレビのお笑い番組でコマーシャル出演している。
F1ドライバー物語である。スピード感あふれるシーンが多い。このスピードにひかれるのがF1だろう。ドラマの方はいまいち。なぜか?このF1を見ていると、故アイルトン・セナを思い出す。彼の人生は、そしてそのドライバーテクニックは人を弾きつける魅力があった。その彼と比較するとドラマはどうしても見劣りする。それほど彼は素晴らしかった。
ジュラシックパークV 朝日会館 今回の恐竜はTレックスより大きい。それなのに動きは俊敏。相変わらずの恐竜ランド。翼竜は良く出来ている。作られた映像だが、楽しければそれで良いかも。子供を助けるために恐竜の島に乗り込む。それにしては装備が貧弱である。最後に軍隊が出てくるぐらいであれば、行く前に準備があるだろうに、とついつい思ってしまう。ま、目的は恐竜だからしょうがないかも。
ほたる ルーブル 高倉建がんばる。
かつての特攻隊を主人公とする。首相の靖国神社参拝でもめているこの時期、タイムリーかもしれない。ドラマの時期は昭和の終わる昭和64年(平成1年)。昭和をダブらせ、特攻の怨念、ホタルを飛ばせ、韓国人の特攻を表面に出す。戦争をテーマにすると、「誰が悪いわけではない、すべて戦争そのものが悪いのだ」といつも思ってしまう。地球上でいまだに戦火のところがある。それ自体が不幸だと思う。
2001年7月 猿の惑星 宝塚会館 新しいドラマに仕上がっている。
従来とテーマは同じでも作りが新しい。宇宙船が飛ぶ未来世界から「猿の惑星」に飛び込んでしまう。エンディング。旧のは、ここは地球だった、と、自由の女神を見せるところで終わる。今回も一工夫している。ここに書いてしまうとコレから見る人に申し訳ないので書かないが、思わず笑ってしまった。そんな終わり方です。
千と千尋の神隠し 宝塚会館 宮崎駿監督。
相変わらずの宮崎ワールドである。ファンにとってはもうそれだけで十分かもしれない。ドラマも素晴らしい。はらはらドキドキ、テンポも良く、面白い映画になっている。主人公はいつも少女。一見弱虫だけれど、シンが強く、あらゆる難関に挑戦する。これが冒険ドラマにも匹敵する。そんなところが万人に受け入れられるところかもしれない。
季節の中で 映画サークル例会・第284回 2000年アメリカ映画。
ヴェトナム戦争後のホー・チミン(旧サイゴン)が舞台。映画は、その時代のドラマを演じるというより、時代の映像を見せるというような作りになっている。原題「Three Seasons」を強調する。サイゴンでは、乾季と雨季しかない。そこに3番目の季節として、「花の季節」を演出している。
A.I. 東洋座 人工知能がテーマのはず。
ロボットが感情を持てるか?愛情は?プログラムで動くはずのロボットが「A.I(人工知能)」により自分で考えるようになる?ここでは「ピノキオ」になってしまった。日本なら、当然、「鉄腕アトム」です。手塚治虫なら何をつくるだろうか?
ザコンテンダー スカラ座 アメリカ、副大統領に女性候補が立ったら、とたんに性の差別問題になる。自由な国アメリカも条件付の自由なり。もし日系人の大統領候補がいたら、間違いなく人種問題となる。今回は性より個人の資質の問題の結果となったが、現実はどうなんだろうか?