
Album Review
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アートポート artport |
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1.ラップ |
作詞・作曲 |
プロデュース |
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2.ロシアンレゲエ |
作詞・作曲 |
プロデュース |
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3.ロンドンタウン |
作詞・作曲 |
プロデュース |
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4.ブロークンデイズ |
作詞・作曲 |
プロデュース |
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5.クレ ブリアント (親愛なる鍵) |
作詞・作曲 |
プロデュース |
| 6.オー マイチベット |
作詞・作曲 |
プロデュース |
| 7.ハロー |
作詞・作曲 |
プロデュース |
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8.チロリアンロック (at鹿鳴館)※ |
作詞・作曲 |
プロデュース |
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9.エクスタシー (at鹿鳴館)※ |
作詞・作曲 |
プロデュース |
| ※1981.10.28録音 |
かしぶち哲郎・鈴木博文・白井良明の3人によるバンド内バンド、ARTPORTの作品。CD化されたのは
93年であるが、ここに収められているのは、80年から81年あたりに作られた作品が中心。鹿鳴館で
のライブも収められている。
81年前後と言えば、問題作『マニア・マニエラ』が録音された時期とも重なっているが、この作品はそ
の布石みたいなもので、その後『マニア・マニエラ』で完成披露されるリズムが、実験的に密度濃く網
羅されている。
収録楽曲群のタイトルからは「ラップ」「ロシアン・レゲエ」「ロンドンタウン」「クレブリアント」「オーマイチ
ベット」「チロリアンロック」等、これから向かうべきリズムは一体何なのか?という問いかけさえ聞こえ
てきそうだ。
80年代初期のパンク、ニュー・ウエーブな時期に生まれた本作品にはかのロバート・フリップが率いた
実験的なダンス・バンドザ・リーグ・オブ・ジェントルメンの過激性とトーキング・ヘッズの『Remain In Light』
の持つインプロ的アプローチとを足して2で割ったような、リズムを探るかのような音触感に満ち溢れて
いる。
とかくリズムの実験と言うと、平板で退屈なものを連想してしまいがちだが本作品はポップス・アルバ
ムとしての体裁も十分に備えており、このあたりは良明・博文・哲郎3人のプロデュース感覚
の勝利
と言えそうか。
また、Devoの『Freedom Of
Choice』やクラフトワークの『Computer World』、そしてYMOのセカンドア
ルバム 『Solid State Survivor』に代表されるようなタイトなリズムに太いメロディーラインという当時の
雛形を敢えて取り入れていないところなども如何に新たなリズム形態を模索していたのかが伺えて
非常に興味深い。
今だったらどんな作品を作ってくれるんだろうか。
※ 1998.2 の初稿に加筆してアップ
※文中敬称略
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