〜我が想い出のファミコンカセット〜
機種:当たり前ですがファミコン
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●時間の流れは早いねえ

 私がゲームを初めて遊んでから15年以上経過し、「月日の流れとは早きものよ」との実感を強めておりますが、その間ゲームなども随分と様変わりしたものです。はじめの頃などは色数も少なく、音楽などもまさに電子音といった風情。ルールなども単純明快なもので、非常にすんなりと遊べたものです。だからといってつまらないかというとそうでもなく、単純なぶん奥が深いものが多くありまして、面白かったゲームなどはその1タイトルで延々数ヶ月は遊べるというコストパフォーマンスの非常によろしいものでありました。尋常でなく難しいものがざらにあったのもいい想い出。

 それが最近になれば、画面は美しく実写と見まがうばかり、音楽などもめちゃくちゃきれいでもう既に一つの楽曲と言ってもいいのではないかと思わせるほどです。まあそのぶんあれもこれもと詰め込み過ぎてルールがややこしくなっているとも思うんですが。そのためでしょうか、バランスなどに綻びが見えるものもけっこう多いように思います。おかげでまともに遊べやしねー。

 まあつまらんことを書いておりますが、今日は私の心に強く残っているゲームについてあれこれと思い出してみたいと思います。つうか、ファミコンの当時って「カセット」って言い方だったんだよなあ。


■「スペースハンター」のこと

 これは確か、私が小学校4年だか5年だかのころのゲームです。当時わんぱっくコミックというゲーム主体の雑誌が出ておりまして、それを読んでいて知ったものです。別段面白いわけでもなかったですが、なんだか始めるとすごく長く遊んでしまうゲームではありました。そのため、このゲームの音楽(といっても終始同じ曲)を未だそらんじることができます。

 まあなんと言いますか、ジャンル的には一応はアクション、ですかね。7つの星にたてこもって地球に宣戦布告したサイボーグ7人を、一人のサイボーグ少女が暗殺にいく、という内容です。まあちょっと言い方に語弊がありますが、実際問題変わりはないのでつっこみ無用ね。


●広すぎてちょっとそっとの爆発ではばれないんでしょうが

 最初、主人公であるところのサイボーグ少女「アルティアナ」は座標の移動によって爆発する爆弾だけしか持ってません。他の装備はすべて現地調達になります。まあ現地調達は結構ですが、……しかし爆弾、ねえ。暗殺が任務なんだから、存在がばれちゃまずいんじゃないの? 軍隊を差し向けられないから暗殺者なんだろうし。

 実はゲームの設定では、悪サイボーグたちは地球に対してミサイルをボコボコ撃ち込んできています。これって、『地球なんぞいつでも消せるぞ、そうされたくなければさっさと要求に応えろ』というような示威だと取れますよね、見方によっては。そう考えれば単身での潜入および暗殺、というのも納得できます。

 ていうか、それしか対応策がないくらいに切羽詰っている状況、というわけですよね(分からない人はメタルギアソリッドのオープニングをきっちり聞いてみてください。こんな感じの状況なんで、潜入の達人であるところのスネークが引っ張り出されたという話です)。いいのかそんなんで?


●みんな爆発に疎いのかなあ?

 ついでに、よりまずいだろうと思ったのはボスサイボーグ(どの辺りが人間だったのか分からないのがおよそ4名ばかり)を倒したとき。なんと倒されたボス、自爆装置を作動させます。よくある演出ですし、これ自体にはまったく問題ないと思うんですけど、宇宙にでっかい花火が上がるようなものですから、こんなことになったらどれほどうまく隠れおおせていたとしてもふつうは一発で存在がバレます。

「いきなり星が爆発したぞ!」

「政府め、なにかしてきやがったな!」

「なめやがって、ミサイル全弾発射!!

 こんな具合で地球は消滅、と。ならんですかね?

 よしんば最初に倒したサイボーグが大間抜けで、仲間内からも「星が爆発した? あの馬鹿め、寝ぼけて自爆装置でも作動させたか」と思われるようなやつならいいんですが、全員が全員そうではないでしょうからいつかはバレると思うんですよねえ。


●全部地球の欠片、らしいですが

 懐かしいので、舞台になった星の名前を書いちゃいましょう。うろ覚えですが、たしかこれで良かったはず。

影の星ゾーバリア: 大隕石衝突の際、地球上の「影」(人の怨念とか)の部分が集まってできた星。なんかオカルトチックな趣ですが、ただ暗いだけです。ボスはシャドウ。
炎の星フレキシド: 大隕石衝突の際、地球の核の部分からできた星。核が飛んじゃったら星ってやばいんじゃ? ボスはファイアックス(ファイレックス)。メディアによって違ったから両方表記。
ガスの星セミュフ: 何が集まってできたんだっけか。確か大気の類だったような。ボスはガスゾーム。
氷の星ソリディア: もともとはアクアネット同様地球上の水が集まった星だったが、日照時間の関係で氷漬けに。ボスはアイスレム。
水の星アクアネット: 大隕石衝突の際、地球上の水が集まってできた星。だからといって魚はいない。ボスはウォータックス。
石の星アスベスター: 大隕石衝突の際、地殻とかマントルが集まった星。ボスはストーミル。「アスベスター」って石綿のもじりなのね。
闇の星アフライアー: 「影」とどう違うのか。ほか6つを潰さないと出現しません。ボスは事件の首謀者ドゴール。こいつの攻略法が「最終兵器で一発」なので、強いんだか弱いんだか不明なのが泣かせるところ。それと、星の名前はたぶん英語の「恐怖」をもじったものでしょう。ゲーム中では何にもないんですけどね。

 我ながらよく覚えてるもんです。


●自分の罪がこんなところにも

 ちなみにメーカーはあのシャドウゲイトのケムコです。

 そうそう、それからこのゲーム、実は当時非常に近いところにいたおじさんを騙して買わせる、というとんでもない経緯で遊べるようになったものです。今は全然連絡もなく、どうされているのかも分からない状態ですが、その人には大変お世話になった、ということは今でもよく覚えております。コウイチさん、お元気ですか?


■「レイラ」のこと

 先述の「スペースハンター」と同じく、わんぱっくコミックで知ったゲームです。父親の実家の方に出かけていった際に、寄せてもらった伯父さんの家で遊ばせてもらってえらく気に入り、その数日後に購入に行きました。そしたらその直後(買って帰ってすぐに連絡が来ました)になんと身内に不幸が出てしまったもので、子供ながらに「こいつは爺さまの代わりにここに来たゲームなんだから、絶対に手放さない」と誓ったものです。当然まだ持っています。ちょっと起動にコツが要りますが、もちろん現役で稼動しますよ。


●博士、尻顎ですねー

 まあそれはさておき。どんなゲームかといいますと、特殊部隊「C.A.T」(これ、当時の記憶ではS.W.A.Tだったように思うんですが、どうなんでしょうね?)所属のかわいらしい少女「レイラ」を操り、捕まった相棒のイリスを救出しつつ変人化学者のチネルコフ・マニトカ博士を逮捕する、というようなもので、ぱっと見はごくふつうの横スクロールアクションです。しかしいい名前してるなあ、博士。いかにも変人っぽいよ。


●メイズ=迷図、ね、ああ掛詞か

 んで、どこがふつうでないかというとステージの構成。スーパーマリオ状の横スクロールフィールドがエレベーターによって縦方向に結ばれている形なんですが、これのつながり方が尋常でなく複雑なんです。調子に乗って進んでいて道をちょっと間違うとすぐ行き止まりですし、ループなんかも多々あります。敵にやられるよりも迷い迷って野垂れ死に、というケースのほうが多いという。

 そのうえステージ内のアクション部分も妙に難しくて、今でも結局解けません。そういやあカセットに「迷図(MAZE)」とか書いてあったなあ、こういうことかいと妙に納得してしまいました。そしてまあお約束というかなんというか、このゲームも最初はハンドガン一丁、あとは自分で見つけてねという泣ける設定です。潜入をネタにしたゲームってのはみんなこうなんでしょうか?


●実はケーキ型のキマイラン?

 それとこのゲーム、女の子が主人公だからなのか、回復アイテムがショートケーキもしくはソフトクリームです。敵を倒すと出てくるんですが、なぜかボヨンボヨンと跳ねて回り、しかも一定数銃弾を撃ち込むと爆ぜます。そしてスコア。どういう食い物だ?

 そして、ライフゲージがなくなるとレイラは天使になって空に飛んでいってしまいます(相棒を救出していると、律儀なことに相棒も天使になります。同時に死ななくたっていいじゃん)が、天に昇りきる前にこの跳ね回るケーキなどに触れると回復して帰ってきます。……ゲーム的には確かにあってもよさそうなフィーチャーですが、ビジュアル的にはかなり異様じゃないかなあ、これ……。

 ああ、キマイランてのはこのゲームの敵キャラで、マニトカ作の人工生物のことです。わんぱっくの漫画でやってました。主に破壊工作用の戦闘生物っぽいんですが、ケーキ屋を襲撃とかそんなことばかりやっていたような記憶があります。ずいぶんとまた牧歌的なテロだなあ。


●……ムズすぎー

 とりあえず、購入の経緯といいなんといいとりあえず一度は解かねばなるまい、と古本屋で攻略本を見つけて購入しはしたんですが、これが全体マップは小さすぎて見えず、部分マップは間違っているというとんだ代物でして、クリアするのはまだまだ先(つうか今ファミコン出してないですし)になりそうです。昔手放してしまった攻略漫画が非常に惜しまれます。まあ、攻略本なしでも根気さえあれば解けないことはないみたいですが。


●どいつもこいつも馬鹿ばかりだ(自棄気味)

 それと、どうでもいい話。攻略本にしろ攻略漫画にしろ、カラーリングから「マラソンランナー系戦闘服」(脚が出てるやつね)というように衣装が解釈されてるみたいですが、違います 。パッケージイラストをよっくみると脚の肌色の部分、サイドに生地の合わせ目みたいなラインが入ってます。まあスニーキングスーツみたいなもんなんでしょうが、しかしなんで脚が肌色に染められてるのかな。制作者の趣味、設定上なら上官の趣味、てとこですか? なんしろ、半端な真似はいけませんぜ。……つうか、そんなとこに目のいく自分もどうかしてるか。アホだね……。


■「ドラゴンスクロール」のこと

 有名なシューティングと見せかけて実はアクション系ロールプレイングだった、というちょっと驚きなゲームです。つうか、よく見たらそのシューティングとメーカー違うんですよね。いや、気付いてなかったわけじゃないですが、パッケージがああなら(二頭の竜が空中戦を繰り広げてます)誰もが普通はシューティングと思うでしょう。いやあ、やられたやられた。


●最近はあっちにも行ってねえなあ

 入手のいきさつですが、私の家からちょっと離れたところにロヂャースがあります。今はどうか知りませんが、昔はそこでファミコンも扱ってました。で、あるとき家族でそこを訪れたとき、突然「ゲーム一個買ってやるぞ」と言われたんです。当時ファミマガとかはまるで読んでませんでしたし、ゲームの情報なんてないのも同然です。そこにきていきなりこの僥倖、さあなにを買ってもらうものか。

 今思うと、ここで今のゲーム屋みたいにカセットを手に取って見られればよかったんですが、当時はことごとくガラスのショーウインドーのなかに入っていまして(当時、ゲームは高級品でした。今みたいにゲーム屋で投げ売りされてる光景なんて、はっきり言って奇蹟です)確認ができなかったんですね。そこでまあ「どうも感じがあのシューティングっぽい」という理由でこれを選んだんですが。いやあ、後悔はしちゃいないですがほんとやられましたね。


●音楽が好きでねえ

 それからしばらく、「あれとは違うが実はこれ、けっこう面白い」という認識を持ってこのゲームに熱中していた私は壁にぶつかっていました。読んでくれてる人の中に何人このゲームを遊んだ人があるかわかりませんが、そういう人なら分かってくれると信じます。

 そう、鍵が見つからなかったんですよ、扉を開ける。鍵がある、という砂漠に入るのにも一苦労でしたが、これはもう完全に詰まってましたね。フィールドに露出してくる情報が、「鍵は幻の塔にあるらしい」「幻の塔に入るには、雨を降らせて何とやら」これだけです。どこに幻の塔があるか、という情報と雨を降らせる品物は持っていたんですが、その先が皆目分からない。結局、知り合いに攻略本を譲ってもらうことになったんですが、それ読んでひっくり返りました。

「雨を降らせてから、基礎の中央に魔法の果実を使う」

魔法の果実と塔と、どういう関係があるんだ!!



●ていうか、アイテムとか全部ひらがなで書くのやめてくれないかなあ

 というか、魔法の果実って石になったものをもとに戻したり隠されたものを見つけたりっていう効果もあるんだっけか。雨の鐘見つけたのもそれだったじゃねーか、などと思ってしまったのですが、まあ後のまつりですね。とにかく解き方は分かった、先に進めよう。

 この後は攻略本のおかげで特に詰まることもなく先に進み、最後のドラゴン相手にさんざんやられたもののなんとかクリアもできました。これを貸し出した友人たちからもことごとく「なかなか面白いゲームじゃないか」というように言われてまあ嬉しかったこと。父ちゃん、俺の目は間違ってなかったよ!

 で、あるとき「最初から最後まで、通しでいくか」と思い立ちまして、さっそく実行です。さ、どれだけ時間がかかるでしょうか? ……なんとたったの2時間ちょっとでした。するとなにか、鍵のありかを求めてだけ俺は2ヵ月近くさまよっていたのか、とちょっと悲しくなってしまいました。


●とりあえず逃げ回って鍵を取る、そこからすべてが始まりますね

 まあ、それだけ苦労したゲームですから、今でもまだ2時間クリアーはできます。いい思い出だねえ。ということで、記事にしてみました。クリアに必要と思しき事柄はすべて記述している、という自信はあります。まあ怪物の性質とかそいつら殺したときの経験値とか、その辺は書き出してませんけどもそもそもそんなものは必要ないでしょう。だって2時間ですし。


●昔のゲームの方が面白かったり

 とりあえず、今回は3本ばかり挙げてみました。適当に書いてたら長くなったんで、今回はこの辺でお開きにします。もっとも、思い出はまだまだたんとありますからまだ続きますよ。まあ、いつになるかは分かりませんけど……。ということで、またいつか。