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■2021年8月27日
はじめに |
2020年3月25日付け中日新聞の夕刊「紙つぶて」で、名古屋大教授の渡辺誠一郎先生が、コロナウィルス感染拡大について、わかりやすい解説をしておられました。 それに関して、簡単な数学モデルによる、解説ページを、昨年設けました。 その後、自粛の効果が出て、一端、感染は治まったものの、人出の増加とともに 増加に転じたり、最近では、δ株の広がりで、医療現場が崩壊するような、感染爆発が起きています。 そこで、もう一度、昨年の解説ページを一部復活させて、感染の怖さを理解してもらえたらと思います。 ワクチンの効果は、明らかだと思いますが、副反応の怖さを、感染したときの怖さと同レベルに思う人や、解説では、「一人一人が判断して下さい」と言いながら、Youtubeの見出しは、「それでもワクチン打ちますか?」とえらくマイナスな言葉を投げかけている人もいたりします。重篤な副反応が、自分に出るかと怖がることは、十分理解できますが、メリットとデメリットの天秤を、正しい理解で判断していって下さい。 山中伸弥先生による、コロナウィルス関連のサイト→https://www.covid19-yamanaka.com/cont5/61.html |
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[1]かんたんな数学モデル |
まず、感染者が一人いるとします。 この一人から、他の一人に感染する確率をpとします。 また、一人の人が、1日にm人の人と接触するとします。 接触人数は、多種多様ですが、簡単に考えるため、たくさんの人の平均がm人だと思ってください。 これで、1日のうちにm人と接触し、一人あたりpの確率で感染させるので、1日では、p×m人の人が感染することになります。 2日目には、そのpm人の人が、それぞれpm人に感染させるので、2日目の終わりには、pm×pm人が感染します。 図に表しましたので、参考にしてください。 ![]() 1日目1人 2日目pm人 3日目(pm)×(pm) 4日目(pm)×(pm)×(pm) 次の式では、(pm)3と3乗を表記します …・… となります。 感染者の合計は、 1+pm+(pm)2+(pm)3+…・ ・・・・・・・・・・(1) となっていきます。 図の場合には、1人から2人に感染するような極端な例になっていますが、これだと、 1+2+4+8+16+32+…・・・・・・・・・・(2) となります。10日後には、1024人に感染が広がることになります。つまり、10日で1000倍になると言うことです。これが、渡辺先生が、「指数関数の恐怖」と言い表されていた内容です。 「紙つぶて」の中では、「3日で2倍になる」と書かれていましたので、上の考え方をすると、30日で1000倍になるわけで、かなり短期間に桁が増えていくことに変わりはありません。 また、上の数字で、日々の増加数を前日と比べることで、ちょうど、pmの値がわかることになります。 その数字が1より大きいと、上のような指数関数的な増加となり、1の時には、コンスタントな増加、1より小さいと、次第に頭打ちになっていくかも?と予想ができます。 では、このような増加を止めるには、どうすればよいでしょうか? 上の式の中で、mかpを減らせば、増加を緩やかにすることができます。 mを減らすと言うことは、「一人の人が接触する人数を減らす」ことになり、これが、「外出を自粛してください」と言うことにつながっています。 また、pを減らすと言うことは、手洗いやうがいの励行で、感染防止になると言うことです。 さらに、ワクチンができると、感染した人も減らせることになり、コロナウィルスを克服することになるでしょう。 もう少し言えば、前日と同じ感染者数が出ていては、感染増加に歯止めがかかっていないことになりますし、どのようにすれば、pmがはっきりと1より小さくできるのでしょう? それを考えると、残念ながら、渡辺先生の最後の言葉、「防御を続けながら、ワクチンができるまで時間を稼ぐしかない。ウィルスとの戦いは当面は続く」を、私たちは、自分の胸にしっかり刻み込む必要があると思います。 ワクチンができるまで、半年か1年は少なくともかかると言われる現在、私たちは、ここ半月ほどの我慢ではなく、半年か1年を一つの目安と考えて、正しく恐れて、緩むことなく、ウィルスとの長い戦いをあまり思い詰めず、続けていきましょう。 |