[新連載]CPLD入門!
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いつか使うことになるだろうと思ってはいたのですが。
何を今頃になって、というようなものですが。
ようやく本気で、CPLDと四つに取り組みます。
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[第117回]
●CPLDロジアナ(7)
あけましておめでとうございます。
旧年中は拙文にお付き合いいただき有難うございました。
本年も倍旧のお引き立てをお願いいたします。
今年はなんとしてもトランジスタ版8080CPUを完成させたいと思っているのですがさて思い通りにいきますでしょうか。
その前にいくつか片付けてしまいたいと思っていることがあります。
そのうちのひとつがCPLDロジアナです。
CPLDロジアナについて最初に書きましたのは2019年10月の[第111回]でしたから、それからまるっと2年以上が経過してしまっています。
今度こそ仕上げまでもっていきたいと思っております。
最初に作ったCPLDロジアナの試作版ではND80KL/86マイコンボードに使っているIS61C5128(512KB)を実装していました(その写真は[第112回]にあります)。
しかし動作テストをしながらプログラムを作っていくうちに、そんなに大きなメモリでなくてもよいのではないかと思うようになりました。
そこでその後に作った「最新版」ではND80Z3.5などに実装している62256を使うことにしました([第115回]に写真があります)。
現在制作進行中のCPLDロジアナはローコスト版8チャンネル仕様です。
1回のサンプリングで取得する8チャンネルのデータはそのまま8ビット1バイトとしてRAMに書き込みます。
62256は32KBですから32768回のサンプリングデータを記録することになります。
最高サンプリング周波数20MHzの場合、それはどれだけの時間データになるでしょうか?
計算してみます。
20MHzのサンプリング間隔は50nsですから、32768回のサンプリングにかかる時間は50×32768=1638400nsになります。
約1.6msです。
短い時間のように思えますがそれでも3万回以上のサンプリングデータですからその全体を見るだけでもなかなかに大変なことです。
このくらいのデータがサンプリングできればそこそこ実用になるのではありませんでしょうか。
もちろんサンプリング周波数が低くなればそれだけサンプリング時間は長くなります。
サンプリング周波数が10MHzならサンプリング時間は倍の3276800ns、約3.28msになります。
前回は実行例としてクロック発生回路基板の出力をサンプリング周波数20MHzで測定した波形をお見せしました。
参考までにそのほかのサンプリング周波数での測定も行ないましたので以下にその波形画像をお見せします。
まずは前回もお見せした20MHzでの測定です。
前回は測定開始点での波形画像をお見せしました。
スライドバーを右にスライドさせていくことで波形をスライドさせて見ることができます。
下は測定終了点での波形画像です。
上で計算した測定エンドは1638400nsですが、プログラムの都合で実際のエンドは1637000nsになっています。
次は10MHzです。
測定エンドは3274μsです。
5MHzです。
測定エンドは6548μsです。
このくらいのサンプリング周波数になると測定対象の周波数が低くても1周期分の波形を1画面で見ることができるようになりますが、逆に高い周波数の測定対象はまともな波形として表示されなくなってきます。
2MHzです。
測定エンドは16370μsです。
500KHzです。
測定エンドは65480μsです。
200KHzです。
PROBE6が62.5KHzでPROBE7が31.25KHzです。
サンプリング周波数が200KHzまで低くなるとなんとかまともな波形が表示されるのはPROBE7ぐらいです。
測定対象に合わせてサンプリング周波数を選ぶことで適切な測定が可能になります。
測定エンドは163700μsです。
100KHzです。
測定エンドは327400μsです。
説明の順序が前後してしまいました。
サンプリングクロックは画面左上のクロック表示窓の▼ボタンを押して表示される候補から選択します。
サンプリングクロックは20MHz、10MHz、5MHz、2MHz、1MHz、500KHz、200KHz、100KHzです。
このうちの20MHzについては書いておかなければならないことがありました。
そのことについては次回に説明することにいたします。
CPLD入門![第117回]
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