マイコン独立大作戦
CRTインターフェースボードの製作
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WindowsパソコンにUSB接続して使う現行方式はそれなりに便利ではありますが、ときとしてWindows
のしがらみから開放されて、小さいながらも独立した一個のパソコンとして機能したいと思うこともあります。
昔はそれが普通のことだったのですが、安価なCRTディスプレイが生産中止となって久しい今日ではそれ
は叶わぬことと諦めていたのですが…。
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[第14回]
●CRTインターフェースボードの回路図
最初に試作基板を作ってから、すでに半年が経過してしまいました。
その間に度重なる修正作業を繰り返した結果、2回目の試作基板もジャンパ線だらけになってしまいました。
実は本日も改良したいところがでてきて、またジャンパ線が増えてしまいました。
しかしこれで大体のところは押さえることができたと思います。
そこでいつまでも画像の写真ばかりお見せしていては飽きられてしまいそうということもありますから、このあたりで回路図をお見せして、回路の動作についてざっと説明をしていくことにいたします。
今は回路の変更に伴って、3回目の試作基板を製作すべく、アートワーク図の修正作業をしているところです。
回路の説明などをしておりますうちに、修正後の試作基板もできあがってくると思います。
今回は回路図だけをざっと見ていただきます。
具体的な説明は次回以降に少しずつしていくつもりです。
●クロック及び水平同期回路
まずはもっとも基本になるクロック回路と水平同期回路です。
あちこちに未使用ゲートが置いてありますが、修正作業を繰り返した結果、余ってしまったものです。
本当は回路をしっかり整理すればこういう無駄なところを減らすことができるはずですが、そうするとせっかく修正した基板をそれにあわせてまた再修正しなければならなくなってしまいます。
そんなことをしているとちっとも完成しませんから、ちょっとみっともないことは承知のうえで、とりあえずはこのまま進むことにいたします。
●垂直同期回路
垂直同期回路は水平同期回路に比べるとずっとシンプルです。
●メモリおよびコンポジット信号出力回路
ここはCRTインターフェース回路の中心的な部分です。
RAM(ビデオRAM)に書かれた文字コードが順にスキャンされて出力され、それがROM(キャラクタジェネレータ)のアドレスとなって、ROMから文字パターンが出力されます。
文字パターンはシフトレジスタによって、パラレル→シリアル変換されて、ブランキング信号でマスクされたあと、水平同期パルス、垂直同期パルスと合成されて、コンポジットビデオ信号として出力されます。
●アドレス生成回路
ちょっと見では何をしているのかよくわからない回路ですが、水平80字、40字表示の場合にはどうしても必要な回路です。
今回のCRTインターフェース回路の中で最も工夫を要した回路です。
回路的にはIC27とIC26はこの図とは左右逆に配置すべきですが、基板をこの配置で作成してしまったため、後でチェックするときのことを考えてこの配置にしてあります。
アドレスを生成するためのパルスはIC27に入ってカウントされ、それが上位のIC26に伝えられます。
●アドレス選択およびRAMアクセス回路
CRTインターフェースにアクセスするためのアドレスを選択し、RAMにアクセスするための回路です。
CRTインターフェースのRAM(ビデオRAM)はF800〜FFFF(実際に表示される領域はF800〜FFCFの2000バイト)に割り付けます。
ND80Z3.5(ND8080)では、そのアドレスにはRAMが実装されています。
そのCPUボード本体に追加配線をすることなくビデオRAMにアクセスします。
ちょっと変則的な考え方ですけれどCPUボード本体に追加配線をしないでCRTインターフェースボードを接続するというメリットを優先しました。
詳しくは以後の回で順に説明をしていきます。
CRTインターフェースボードの製作[第14回]
2016.9.13upload
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