トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第34回]
●オープンドレインNAND回路
オープンドレイン(Open Drain)回路については[第24回]〜[第28回]で説明をしました。
オープンドレインはワイヤードオア回路には欠かせないものなのですが、出力の立ち上がり速度が遅いという欠点があります。
その欠点をなくすために一見コンプリメンタリ風に+出力側に2SA1015をつけるというウラ技を考え出しました。
その回路は、とりあえずはインバータ(NOT)回路(74HC05相当)で試作してテストをしましたが、その時点ではオープンドレインNAND(74HC03相当)でも同じと考えて、試作、テストは後回しにしてきました。
しかしその後にNAND回路(74HC00相当)でBS250を2個使うところを2SA1015を1個で代用する、という案を考え出したものですから、それならオープンドレインNAND回路でもその案を試してみようとあらためて考えました。
このときはまだスピードアップコンデンサとA1015のベースとの間にダイオードを入れるという対策を試す前でした。
下がその回路です。
オープンドレインNOT回路([第28回])に入力を1つ加えただけのシンプルな回路です。
いつものようにジャノ目基板に組み付けました。
左側は[第31回]でA1015を追加したNAND回路です。
その右に今回の回路を作りました。
写真で上側を向いているのがA1015で右を向いている2本が2N7000です。
NAND回路のテストのときと同じ入力信号を入力して、出力信号の波形をみました。
出力がLのときの立下り、立ち上がりは問題はないのですが、Hの期間がなんだかかなりぎくしゃくしています。
このときの出力には負荷抵抗もプルアップ抵抗もつけていませんでしたから、Hの期間は本来はハイインピーダンスのはず。
なのでノイズの影響かなにかそのようなものだと思いました。
オープンドレインNOT回路のときと同じように負荷抵抗としてRL=1KΩをつけてみました。
オープンドレインNOT回路のときと同じように立ち上がり後の短時間はA1015が働いてH出力が維持されますが、その後は出力がハイインピーダンスになるため、RL=1KΩが利いてLになっています。
が、ちょっとオープンドレインNOTのときとは様子が異なっているところがあります。
まず第一に立ち上がり直後のHの期間が少し長いようです。
ここは2入力がHHから同時にLLに変化するときなのでA1015のベースに並列に入る形になった2個のコンデンサを同時に充電することになったためだと思われます(このときはそのように考えたのですが…)。
それにしても200ns位はありそうで、ちょいと長いように思います。
ここはもう少し小さい値のコンデンサにしたほうがよいのかも知れません(これもこのときはそのように考えたのですが…)。
もうひとつ気になるのは入力の一方がH→Lに変化すると同時にもう片方の入力がL→Hに変化したときの出力です。
上側(CH1)がL→Hに変化するときの下側(CH2)の出力波形がそれなのですが、なんとなくちょっとH出力がもれているように見えます。
ちょいと気になりますが、ひょっとすると入力回路のコンデンサのせいかもしれません。
念のために出力を1KΩでプルアップしてみました。
うーん。
今度はそのところでなんとなくL側に引っ張られているように見えますねえ。
プルアップ抵抗を10KΩにしてみましたら、プルアップ抵抗がないときとほとんど同じ出力波形になりました。
どうやら単純にノイズの影響などとはいえないようです。
しかしこの時点では、Hレベルはなんとか維持されているようだから、まあいいか、ということでこのまま行くつもりだったのでありますが…。
本日は時間がなくなってしまいました。
次回に続きます。
トランジスタでCPUをつくろう![第34回]
2015.4.10upload
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