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秋篠宮家の問題
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1.天皇継承について
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◆ 当時の時間経過について
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さて次に、皇室典範改正論議等に関して、 「時間軸」で抑えていきたいと思います。
1.賛成派・反対派を問わず、男宮が一人もいない状況下であったため、
「今の状況では、継承資格者が消滅する可能性が高い」
「今はまだ『次代』継承者が二人いるが、同年代であり『次次世代』が一人もいない」
「たとえ、今、一人『次次世代』が誕生したとしても、それ以降の道は極めて細く危険な道となる」
(『次次世代』の時は、従兄弟・はとこ関係でも「一人も他継承者がいない」)
したがって、対応を図るなら「当代で」手を打っておく必要があった。
(いなくなってから対応では間に合わない)
この危機意識は、当時、皇室論を「真面目に考える」人が共有して持っていたものと考えられます。
(この「意識」を持っていない人というのは、前提認識が甘すぎるので、そもそも議論相手に値しないと考えられます。)
2.この中で、2004年12月27日、小泉純一郎首相の諮問機関として「皇室典範に関する有識者会議」が発足した。
なお、有識者会議については「恣意的な人選である」と批判を浴びた。
3.2005年11月24日
有識者会議において、女系天皇論容認(長子継承主義)という結論の最終報告書を提出した。
※ なお、この「結論」については様々な意見があるでしょうが、「途中のデータ・それぞれの意見」そのものは、真摯に検討すべき内容であり、「結論が気に入らないから」といって途中経過の各種資料や「有識者会議」自体を否定することは大きな問題があると考えます。
(一部の人が書かれているように、「恣意的な集団なのだから、何が話されていようが『意味の無い話』」と断ずるのは問題があると考えます)
3'(3の前後)三笠宮殿下のご発言など「有識者会議」外部においても議論は行われていた。
4.2006年1月20日
小泉首相が、通常国会の施政表明演説で「国会での皇室典範改正」を表明。
ここで、様々な議論が更に活発化することになった。
※ なお、ここで注意して欲しいのは、小泉首相が「有識者会議報告」に基づく「女系天皇」容認論を提出したから(するだろうから)といって、すぐに「女系天皇が成立してしまう」と考えるのは、早計であり考慮が足りないということです。
当時の国会議員状況からすれば、「男系天皇維持論者」は広く存在し、特に自民党長老と言われる「戦中世代」がいる以上、安易に「女系天皇成立」とはならなかったはずです。(「女性天皇」は成立しただろうとは思われますが)
したがって、この「国会内部において議論が始まる」というのは、非常に意味のある状況だったと思われます。
5.2006年2月7日
秋篠宮妃紀子が第三子の懐妊1カ月余、9月末の出産予定であることが判明する。
結果、典範改正賛成・反対両派の国会議員から、出産まで改正を見送るべきとの意見が続出する。
※ これについて、逆算すれば「12月中ごろ」に「受精行為」を行っていたという事実となります。
また1月の歌会始での句を見る限り、「コウノトリ」を題材に取り上げているところから見ると、ある程度「意識的に」子作りを行っていたと類推する事ができます。
これを邪推と言うこともできるでしょうが、国会提出が予想されている時期に『コウノトリ』という暗喩的な句を読まれているこの行為を、純粋に「関係ない」と見ることは、普通に政治学や法律学、社会学などを学んだものとしては難しいでしょう。
通常、本状況について、歴史・政治学・権力闘争等の問題を少しでもかじった事があれば、この時期に『コウノトリ』発言をすればどのような波紋を広げるか?という予測は十分に立つはずで、もし立たないとすれば、それは政治や歴史・権力闘争を学んでいない(見たこともない)という人だと思います。
6.2006年9月6日
秋篠宮妃紀子殿下が悠仁親王を出産なされる。
小泉首相が通常国会での議論を放棄。議論を急ぐ必要がなくなった。
かつ、有識者会議での「結論」に囚われる必要はなくなった。
※ ここが、発生した中での一番の問題だと考えます。
まず、有識者会議での「結論」に囚われる必要はありませんが、会議上で述べられた問題点・対策などは「それぞれに」考える必要のある内容であって、本来「内容自体」を仕切りなおす必要はほとんど無いと考えます。
むしろ、有識者会議での資料・検討内容はそのままに、新たな補足意見等があればそれを追加し、議論を行い結論を出せばよいと考えます。
したがって、一部の人が述べるように「有識者会議自体」を否定することは、極めて不健全な思考だと考えます。
※ また、これ以後、全体に個々に議論を進める議員や人はいますが、全体に「議論自体は低調化している」といえます。
これについて「今でも議論をしている」という人もいるでしょうが、主観としては、先の時よりも全体的に「小さくなっている」としか感じられません。前よりも活性化しているという人は、申し訳ないが実例を挙げていただきたいと思います。
なお、前とは「有識者会議前後の世情」を指すのであって、「有識者会議等が開かれるよりも前」の状況を指すのではない事を確認します。
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◆ 秋篠宮殿下の行動について
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さて、私は秋篠宮殿下夫妻の今回の「妊娠」と言う行為については、「問題があった」という立場を一貫して取っています。
その理由ですが、一言で言えば、今回の妊娠が「継承資格者『拡大』については何ら寄与していない」という点にあげられます。
殿下が行ったのは『次次代』(次代継承者は皇太子・秋篠宮)を一人作っただけであり、しかも妊娠当時は『次次代』となるかどうかも「確定しない」胎児に過ぎません。
言い換えれば、自分の次への「繋ぎ」を「とりあえず作った」に過ぎず、事態は何ら改善されていません。
むしろ、この問題が「次次代まで」の時間的猶予を作ってしまった結果、余計に状況悪化する可能性の方が極めて高いといえるでしょう。
なぜなら、皇族復帰説を採るとしても、次次代の段階になれば「悠仁親王殿下の次」の人であり、明らかに旧宮家は代替わりを行っているはずだからです。
(「曾御爺さんより前が天皇の親族だった」というつながりしかありません)
このような方々を、「皇族に戻すから」などというのは『今以上に困難な行為』だということは、説明するまでも無く想像できるはずです。
その他の問題でも同様で、「縮小・減少傾向にあった」という大前提がある以上、時間の経過は危険度が上がる事があっても減少することは期待できません。
(天皇継承について「現在の問題点」他参照)
また「時間的に猶予ができたからいい」という声もあるでしょうが、
ならば「秋篠宮妃紀子殿下」が妊娠されていた期間、そのような方は何をしていたのでしょうか?
確かに、あの9ヶ月、まず時間が「伸びました」
その伸びた期間は何に使いましたか?
議論しましたか?
有権者会議の結論は一つの最終結論ですが、途中に出された色々な対策・検討は、それ以上の主張が出ましたか?
ほとんど何も増えていないでしょう。
「有権者会議の結論に基づく国会上程」これがチャラになっただけです。
問題が解決した訳ではなく、解決の時期が「先延ばし」になっただけです。
この「先延ばし」に大きな価値はあるのですか?
「先延ばしにしたから結論はゆっくり出せる」というならば、では、いつ結論を出すのですか?
上で書いたとおり、時間が経てば経つほど、この皇位継承問題は悪化していくだけです。
好転することも確率論としては一応ありますが、そんなものに「すがる」事に意味などありません。
「悠仁殿下から2〜3人男宮が授かるかもしれない」などという人もいますが、根拠も何もない単なる希望的観測です。
(しかも客観的データもないただの確率論でしかありません)
そもそも、それを言うなら「もしかしたら今でも皇太子に男宮が授かるかもしれない。奇跡は起こるかもしれない。確率が1%以下でも0じゃない限り可能でしょう。だから、結果が出るまで待ちましょう」という事だってできます。
そんな「確率にすがる」のは、論外ですし議論になりえません。
どんな話だって「起こるかもしれないのだから否定するな」というのでは、「なら、変える必要もないだろう」という話が生まれます。
また、「起こってから対策をとればいいだろう」という考え方を持つ人もいます。
これは「問題を起きないように努力する」という話に明らかに反します。
賛成派・反対派も含め議論の前提そのものを否定しています。
政治や物事の「決定」とは、「未来への予測」によって為されるものであって、「起きた結果から」事態を収拾する事は「その次」の段階です。
さて、妊娠中および出産後、今までの状況を見ても、「有識者会議の前後」と同等数もしくはそれ以上に本気での議論は増えていますか?
私が見る限り「減っている」と考えます。
(事実、下火になっていると感じます。これをデータで出せと言われれば無理ですが、周囲状況から見れば、通常、妊娠発覚前「有識者会議の前後」より下火になったと感じるのではないでしょうか?
盛んになったというならば、例を出していただきたいと思います。)
このような状況において「時間が増えたから、しっかりと話す人が増えるはずです」「もうすぐ結論が出るはずです」などという主張の、どこを信じることができますか?
時間が増えたのに、結局、今まで「何もできていない」事実を前に。
「悲観的だから」という話を抜きにしても、「結果待ち」と称して話をしなくなった人々を前に「話す人は増えるよ」「結論は出せるよ」などと軽々しく考えることは、楽観的を通り越して「夢想家」としかいえないと思います。
この問題は、どこまでいっても「当代」で解決すべき問題だと私は考えています。
その絶好の機会が、あの有識者会議から始まる国会議論だったと思います。
それを、次次世代への「拡大」ではなく「繋ぎ」を作るために妊娠し、問題解決への方向性を低調化させた。
これが、私が秋篠宮殿下の行為を容認できないとする理由です。
自分の立場、周囲の状況を考えれば、「繋ぎ」を作ることよりも「拡大」に向けての対策を考えることの方が重要なはずです。
この問題は「とりあえず繋いで後から考えればいい」その程度のレベルの問題なのですか?
もし秋篠宮殿下が、この妊娠により「議論が低調になると思わなかった」というならば、国民をしらない「無知」な皇族ということです。
また、もし「低調化しても構わない」と考えていたならば、事態の悪化を招く危険を回避しなかった「罪」があります。
どちらにしても、「秋篠宮殿下には事態を混乱させた責任がある」
そう考えます。
なお、「繋ぎを作った」という事実で、相殺される話ではないと考えます。
「繋ぎを作る」という事と「拡大する」という事は全く違います。
「繋ぎ」を作ったというのは「危機の到来を遅らせた」だけであり、「危機を回避した」事ではないのですから。
言い方は代わりますが、PDCAという戦略形式があります。
「事前予測・決定」>「実行」>「評価・修正」>再実行 以下繰り返し。
これが、戦略行動における基本の流れです。
実は、英語で書こうが、孫子を紐解こうが何を引用しようと、基本の流れはこの流れ以外にありません。
ここで一番重要なのは「事前予測・『決定』」です。
これが、トップ(責任ある人)に求められる部分です。
「事前予測・決定」に問題があった時、たとえ結果が「予測以上によい結果」になったとしても、それを許すことは認められません。これはどの書物でも同じように書いてあります。
「結果がよければ、事前予測・決定はどんなのだっていい」というのでは、すべての組織行動や責任論を崩壊させます。
これを採用するのは「リーダー(責任者)」を理解していない人だけでしょう。
この考えに異論があるならば、孫子やその他の政治論・リーダー論を一冊でもいいから真面目に読んできていただきたいと思います。どの書物でも、まともな書物であればこう書いてあるはずです。
何度も繰り返しますが、秋篠宮殿下の行動については「結果的には繋げた」のですが、「事前予測・行動」の段階で「危機回避のための努力」を行わなかった。(むしろ「危機回避の努力を停滞させた」)
この一点が、責任者(トップ)として問題がある。と断じている部分です。
(やるべき事は、「危機回避」であって「危機回避までの時間を稼ぐ」事ではなかったはずです)
何度書いても、この部分が私の中では崩れてきません。
様々な人の意見を見ても、「結果良かった」とは書いてあるのですが、この「危機回避を妨げた」事前予測・行動については何も書かれていません。
リーダー論・トップ論、突き詰めれば帝王学にいたるまで、この「基本」での問題について、読まれた方はどのように考えられるのでしょうか。
まとめたつもりだったのですが、個人的意見を述べると、徐々に興奮してうまくまとまっていない部分も多いと思います。
が、基本は最後の部分「上位者(皇位に近いもの)として為すべき事をしなかった」。これが、私が秋篠宮殿下を容認できない部分です。
更に言えば、その手段として「妊娠」という行為を使った。という部分が、よけいに嫌っている原因です。
そして「何のために妊娠したのか」という目的部分が、今問題になっていた「危機回避」という目的に明らかに合っていないからです。
(「妊娠に目的を求めるなんて」という人もいるでしょうが、なら、「子による継承」という考えを一切持ち出さないでください。
「子による継承」という考えを持つならば、逆に「継承するために子が必要」という意識がなければ話ができません。)
ちなみに、最近の陛下のご発言、皇太子家の状況などを見ると、「天皇家全体の質が落ちてきているのではないか」と私は感じています。
帝王学というか、「皇位にあるもの、皇位を支えるもの」という意識がちょっと低くなっているように危惧しています。
……三笠宮殿下や竹田氏の発言などは、支えるもの・皇族に属するものとしての覚悟も端々に大変よく感じられ、好ましく感じているのですが。
少々、最後の方がまとまっていない感じがして申し訳ないと思いますが、まずは、論点を明確にする事ができれば幸いです。
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