【 リフォーム 】
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リフォームというと元々は別の形で出来上がっていたものをデザイン一新させること。
一般的に良くあるリフォームは、近年のリフォーム需要に合わせて、リフォーム専用の枠メーカーの石の入っていない枠に、宝石を入れ替えるだけの事がほとんどです。
リフォーム枠のカタログは、出来上がりイメージを掴みやすいために参考として利用はしておりますが、お客様のご要望はこのデザインが好きと言われても宝石の大きさが入らないとか、一つではなく、二つ、三つ入れたいとか、規制枠では収まりきらない物ばかりです。当店では、手作りで一点一点作るリフォームが主体です。そういう点で、当店のリフォームはオーダーメイドと言っても良いかと思います。
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K18 マルチカラー サファイアリング
マルチカラーとしては珍しい、丸いダイヤを除き全てサファイアの指輪です。
元はブレスレットに使用されていました。
一般的なマルチカラーですと、宝石の種類が違っているため照り、輝きがそれぞれ違うため微妙な違和感があるのですが、全てがサファイアのため輝きが揃い、非常に綺麗な指輪が出来上がりました。
バイオレットサファイア、イエローサファイア、ブルーサファイア、グリーンサファイア。
唯一赤色だけがルビーの名称を持っていますが、他の色はすべて○○サファイアです。
枠の側面からの採光もあるため、色が鮮やかに明るく発色する工夫がしてあります。
腕の部分は写真ではほんの少ししか写っていないため判りづらいですが、タガネによる荒目のアラシが施してあり、その部分も金色にキラキラ輝きます。
このようなデザインの指輪は、サファイアではなかなか作れません。というのも形やサイズ、色目が揃っているサファイアを色違いで何色も用意するのが難しいからです。
2ミリや3ミリくらいの小さなものですと揃うのですが、6ミリからある大きさではなかなか難しいです。リフォームですからもともと揃っていたためできたわけですが、石から用意するとなるとかなり時間もかかる事になるでしょう。
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Pt サファイア ハートリング
こちらはオーダーメイドのページにあるプラチナのサファイアリングと同じデザインのベースを利用しております。
横長のハートのカーブが非常に上品なため、今までにも、様々な宝石と組み合わせて作ってきました。
姪の成人式のお祝いにも使っています。アイスブルーダイヤモンドを中心に入れて、少しだけハートの形状に手を加えています。後々、ご紹介したいと思います。
そしてオーダーメイドで紹介しているサファイアリングはご年配のお客様。少々手を加えるだけで、幅広い年齢層の方に受け入れられる、非常にお洒落で良いデザインベースとして当店では利用しております。
エメラルドと言えばフォーマルの代表格のような宝石ですが、これでしたらお洒落にご利用頂けます。 |
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四角い指輪
こちらは非常にシンプルでありきたりと思われがちですが、色々と配慮されています。
まずネックレスの通る部分、バチカンの部分ですが、通常より大きくなっています。オメガネックレスを通したいとのご希望で、それが通る大きさまで大きくしてあります。
爪はレール留めを選びました。四隅に立てる爪ではオメガネックレスとの相性が悪いと思いましてレール留めにしております。トルマリンの形状が正方形とは言いませんが、少し短めの印象の為、レール留めにすることにより、上下に1ミリほど長さが出るため、全体の印象を長くするようにしております。
そして枠の横からの採光を良くするため大きく横をくり抜いています。
元々はプラチナのリングであったため、暗い印象の宝石でしたが、金ょ使用する事と、採光を良くすることで今までよりずっと鮮やかな緑になる様に工夫してあります。
郵送での納品であったため詳しい事まで説明できずに納品しましたが、後からお客様よりお礼のお手紙で、色が良くなったと喜んでいただけました。
そういった目に見えない工夫に絶えず気を配り作らせて頂いております。
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こちらはネックレスからのリフォームです。
五角形という特殊な形状で指輪を作るという、気を付ける事満載の指輪です。
角の出た宝石と言うのは、何をやっても飛び出てしまう難点があります。それを爪の厚みや形状で丸くカバーし、小判形の宝石となんら変わらないはめ心地になっております。
爪の形も良く見て頂くと違っているのが判ると思います。さらに爪の位置にも工夫がしてあり、中段の爪は宝石の角についてはいません。少しずらしてあります。角に付けると下側の爪に寄ってしまい、偏った印象が強くなってしまうため、ずらして配置しています。そのためサファイアの角が中段の爪から少しだけはみ出ていますが、0.1mmのような極わずかな寸法の為、引っかかる心配などは無く、見た目を良くしています。
この指輪は、とにかく偏った五角形をしているサファイアを、いかに使い易くするかがポイントでした。ペンダントでしたら、引っ掛かりを気にせず、もっと角をはっきり出して五角形の印象を強く出す工夫をすることになります。
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こちらは指輪2本からのリフォームです。×の部分とぶら下がっている部分は別のリングで、それぞれ、元の指輪の一部をそのまま使っています。
ぶら下がりのダイヤは一度外して枠を広げで留め直ししています。
元が立爪の指輪ですから多少厚みがあるため、そのままではペンダントには向いていません。ペンダントの枠は薄めに作ります。そのため石を外した枠の中心に棒を差し込み押し広げることにより、ダイヤが深くはまります。それで枠を薄くすることができます。
×の方は腕を切り取ってから、ネックレスが入る様に厚みを出すことから始まります。
×字型の板の四隅に、ネックレスが通る隙間を作るために柱を立てたパーツを作り、ロウ付けします。
ダイヤモンドが入ったままのロウ付け加工ですから、ダイヤが割れない様に慎重に作業します。
ダイヤモンドですと、直接火が当たらなければなんとか割れずに作業できますが、値段の事もあり、立爪に使用されているダイヤなどは外しての作業です。
元の指輪のパーツを使用しながらかなり手を加えています。
富貴福堂のホームページではプチリフォームをご紹介しておりますが、それの発展形と言って良いかと思います。
ゼロから作ることを考えれば、半額以下でできています。
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