|
ラングスティーヌとスパゲッティーのテュルバンと
'97.Puligny Montrachet 1er Cru
Monopole Clos de la Garenne.
・ 12月の料理
ラングスティーヌとスパゲッティーのテュルバン
Turban de Langoustines en Spaghetti.
・12月のワイン
ピュリニーモンラッシェ・プルミエクリュー・モノポール・クロ・ド・ラ・ガルネ1997年
'97.Puligny Montrachet 1er Cru Monopole Clos de
la Garenne.
帆立貝と平目それに全卵、生クリームでファルスを作り、スパゲッティーを巻きつけた型へ搾り出しラングスティーヌを押し入れ、蒸し器で約10分蒸 す。ソースはラングスティーヌの殻、柴海老を香味野菜と一緒にバターでソテーし、白ワイン、フュメドポワソンを入れ半量まで煮詰めシノアで漉し生クリーを
加え、最後にバターでモンテしてソースとする。
ラングスティーヌの爪付きの頭を蒸しあがって型からはずしたテュルバンの中心へ飾りソースを流して出来上がり。
ソースは非常にクリーミーでコクのある海老のうま味が凝縮したソースとなります。
ワインは上品に造られていて、樽香にいやみがなく、控えめでありながら、しっかりとした骨組みの自己主張をするワインでパワーを感じます。
上物のブルゴーニュ白とこの料理の相性は完璧に近いマリアージュと成りました。
サルティンボッカとボルドー有名シャトーのセカンド ワイン3種
・11月の料理
サルティンボッカ
・11月のワイン
ボルドー有名シャトーのセカンド ワイン3種
サルティンボッカとボルドー有名シャトーのセカンドワイン3種
今月のワインと料理のマリアージュは「サルティンボッカ」とボルドー有名シャトーの2ndワインを3種類用意しました。さてどれが一番マッチするか?
サルティンボッカは皆さんご存知のイタリア料理です。本来は生ハムと仔牛のうす切り肉を張り合わせ間にセージをはさんでソテーする料理ですが。今回は牛ランプ肉を使いました。何故か?それはもちろんボルドーの赤ワインに合わせたいからです。
こくのある少しクリーミーなソース・シャスールを添えて供しました。
あわせる3種類のワインは
1. '01.Le Petit Mouton de Mouton
Rothschild.
2. '99.Chapelle d'Ausone.
3. '98.Les Forts de Latour.
3種類とも合うのですが、その中でも一番と思われたのは、やはりメルロー種とカベルネフラン種を基本的に50%づつ混醸している2.がクリーミーなソースとランプ肉の肉汁の味や香りとよくマッチしました。
1.3.でも充分に合いますが、これらはやはり仔羊が欲しくなるワインでした。
非常に贅沢をしてしまいました。
コック・オー・ヴァン・ア・ラ・ブルギニヨンヌと'00.Oregon Pinot Noir Domaine
Drouhin
・10月の料理
コック・オー・ヴァン・ア・ラ・ブルギニヨンヌ
Coq au Vin a la Bourguignonne
・10月のワイン
オレゴン・ピノ・ノワール、ドメーヌ・ドルーアン2000年
'00.Oregon Pinot Noir Domaine Drouhin
まだ残暑が残りますが、夜は過ごし易くなってきました。秋の夜長は、やはり赤ワインが恋しくなってきます。そこで、ブルゴーニュの醸造家ドルーアンがアメリカ・オレゴン州で造るワインを選びました。
このワインはアメリカで造られるのですが、コート・ド・ニュイのニュアンスが強く感じられ、10年以上前から愛飲しているワインの一つです。合わせる料理はブルゴーニュの郷土料理としてよく知られているコック・オー・ヴァンを作ってみました。ワインとのマリアージュは最高でした。
【簡単な作り方】
雄鶏を骨付きのままブツ切りにしニンニク、玉葱、セロリ、人参などの野菜ブラックペッパーと一緒に一晩、赤ワインでマリネしておきます。取り出した鶏肉の水分を丁寧にふき取り、塩・コショウし、小麦粉をつけ表面をフライパンでソテーします。
マリネした野菜類と赤ワインを漉し分けます。野菜は別のフライパンでソテーし、漉し分けたワインは沸騰させその中へ、野菜類を入れます。
途中でホールトマトとトマトペーストを入れ中火で煮込みます。半量に煮詰まったらミキサーにかけます。塩コショウで調味し取り置いた鶏と一緒に弱火で煮込みます。
赤ワインを注ぎ足しワインのうま味を濃縮させます。私風のコック・オーヴァンはマリネに使った野菜も捨てることなく全てソースとして使います。あまり野菜やトマトが多すぎるとワインの色やワインのうま味が野菜に負けてしまいますので注意が必要です。
帆立貝のサフラン・クリーム・ソースと
'96.Chassagne Mountrachet 1er Cru"La Boudriotte"Domaine Gagnard
Delagrange
・9月の料理
帆立貝のサフラン・クリーム・ソース
・9月のワイン
シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュー“ラ・ブードリオット“ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジェ
'96.Chassagne Mountrachet 1er Cru"La Boudriotte"Domaine
Gagnard Delagrange
【帆立貝のサフラン・クリーム・ソースの簡単な作り方】
1. 帆立貝柱の水気をふき取り塩コショウをして小麦粉を軽くつける
2. 野菜(グリーンアスパラ、セロリ、人参)を拍子切りにし、塩茹でしておく
3. エシャロットの微塵切り
4. フライパンを熱しサラダオイルをしき「1」の両面に軽く焼き色をつけ、取りおく
5. 帆立貝を取り出したフライパンにバターを入れ「3」をシュエし白ワイン、ヒュメ・ド・ポワソンを注ぎ 入れ焦げ付いたうま味をこそげ落とす。
6. 「5」にサフランを入れ中火の弱火で少し煮る。生クリームを少しずつ加えソースが綺麗な黄色になったら、「2」と「4」を静かに加え出来上がり。
【ワインとのマリアージュ】
このワインは丁度飲み頃の状態、非常に柔らかなアタックで広がりは中庸、上品なワインです。
全 体的におとなしい香りでグレープフルーツや洋梨の熟した果実香と樽から来るナッティーな焙煎香やバニラなどの香ばしさが控えめで上品。酸、アルコール、甘
味のバランスは非常に良い。少し濃厚に仕上げたサフランソースは帆立貝のエキスやフュメ・ド・ポワソンのうま味が凝縮している。そのソースとワインが、醸 し出すハーモニーは思った以上に素晴らしかった。
昔からよく言われる「北の食材には北のワイン」とも考えたが、今回のようにソースが全面に出て後から素材のうま味が付いてくるような場合は、このようなマリアージュが良くマッチする。
ワインが一般的なムルソーのような強烈な香りの場合は完全に料理が負けてしまうと思うが、控えめで柔らかで上品なこのタイプのワインを選んでよかったと思います。
ポークソテー・カチャトラ・ソースと'01.Bourgogne Hautes Cotes de Nuits
Blanc
・8月の料理
ポークソテー・カチャトラ・ソース
Escalope de Porc Sauter, Sauces Cacciatra
・8月のワイン
ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ・ブラン2001年
'01.Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc
【ポークソテー・カチャトラ・ソースの簡単なつくりかた】
まずソースを作ります。玉葱、ニンニク、セロリ、人参、レモンの皮、パセリ、ベーコンを微塵切りにしておきます。
オ リーヴオイルを熱した深鍋に敷きニンニクと玉葱をいためベーコンを加えレモンの皮とパセリ以外を入れさっと炒めそこへ、ホールトマトを潰しながら入れトマ
トピューレ、トマトペーストを加えます。準備しておいたブイオンを加えローリエの葉を2枚入れ中火の弱火で約1時間煮込みます。塩、コショウで調味し、仕 上げにパセリとレモン皮の微塵切りを加え火を止めソースの出来上がり。
次にしゃぶしゃぶ用のポークのスライス肉を軽く塩、コショウしてソテーしソースをかけて出来上がりです。
ソースは何日も煮込むと色の鮮やかさやトマトのフレッシュさや風味がなくなって行くので
ストック用には向きません。作りたてが一番美味しくいただけます。
【ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ・ブランとのマリアージュ】
このワインが、たまたま冷えていたので合わせましたが、ヴァンムスーや白、軽い赤でもロゼでも合わせることができる料理です。
食欲の落ちて来るこの夏にワインの酸味と野菜たっぷりのソースとポークが非常に良くマッチします。そう!そう!ポークは必ずしゃぶしゃぶ用の薄切り肉でないと美味しく
ムサカと'02.Cahors,Ch.Pineraie
・7月の料理 ムサカ Moussaka
・7月のワイン
カオール、シャトーピネレー
'02.Cahors,Ch.Pineraie
(こ【簡単な作り方】
本来ムサカは羊のミンチを使うが、今回は牛ミンチを使用しました。先ずナスビを輪切りにしサラダオイルの入ったフライパンで両面焦げ目が付く程度に焼き、トレーにとって塩、コショウをして冷ます。
次にジャガイモの皮をむき適当な厚みで輪切りにし、あく抜きのためしばらく水にさらします。沸騰した、お湯からジャガイモを湯がき、冷ましておく。
ミートソースを作る。ニンニク、玉葱を微塵切りにし、なべにオリーブ・オイルを熱し色づくまで炒める。ミンチを加え炒める最後に少量の白ワインを振りかける。
トマトピューレ、トマトペーストを入れナツメグを少量入れ塩コショウで調味する。
耐熱容器にオイルを薄く塗りナス、ジャガイモ、ミートソース、を繰り返し詰め込む。
最後にヨーグルトをかけ220〜230℃のオーブンで約20分焼けば出来上がり。
【ワインと料理のマリアージュ】
このワインは果実味があり柔らかなわりに、こくがあり力強いワインだと思います。
新樽の使用比率約20%で古木から収穫されたぶどうを原料につくられたワインです。
初夏に熱い料理と柔らかな赤ワインとのマリアージュもなかなかのものです。
ヨーグルトを使っていますので、後口もさっぱりとしています。ベストなマリアージュだと思います。一度お試しください。
仔羊のコートレット軽いスモークと '00.Ch.de Cugat Cuvee Premiere Bordeaux
Superieur
・6月の料理
仔羊のコートレット軽いスモーク
・6月のワイン
シャトー・ド・キュガ・プルミエール・ボルドー・シュペリュール2000年
'00.Ch.de Cugat Cuvee Premiere Bordeaux Superieur
【簡単な作り方】
仔羊は綺麗に掃除し2本を1ブロックとしカットせず、ニンニク、香味野菜、ハーブ、ブラックペッパー、クルミオイルで一 晩マリネする。マリネが終わったらオイルをふき取り桜のチップで軽くスモークをかける。燻製はフライパンなどにアルミホイルを敷きその上に燻材を入れ
5〜10分スモークをかける。火は中火の弱火、あまり温度が高くなりすぎると、火が通りすぎてしまうため、その場を離れずに様子を見ながら行う事。スモークが終わったら、取り出し余熱で肉の仕上がりがミディアム位でピンク色に仕上げる。(チョットむずかしいかもしれません)
ソースは溶かしバターにクルミのホールを少し細かく砕き入れる。香ばしく焼き色をつける。シェリー・ヴィネガーとフォンダニョーを入れ少し煮詰め最後にクルミオイルで風味をつける。味を見ながら塩、コショウ、あればカイエンペッパーで調味する。保温しておいた骨が2本ブロックの仔羊肉をカットして写真のように1人前2本とする。 ソースを添えクルミを散らし出来上がりです。
【ワインと料理のマリアージュ】
そろそろ梅雨に入ります。蒸し暑くなる前に柔らかなタンニンとアルコールがやや高めのボルドーワインを飲んでおきたくて、このマリアージュにしました。このワインは辛口白ワインで有名なアントル・ド・メールで造られるA.O.C.ボルドー・シュペリュールで す。ボルドーワインの初心者からベテランまで楽しんでいただける銘柄だと思います。
軽くスモークがかけてあるカレダニョーとのマリアージュは絶妙です。樽のほのかな香りとスモークの香りとのハーモニー、カベルネ・フランを主体と したまろやかな中にもしっかりとしたアルコール分やタンニンが仔羊の美味しさを引き立ててくれます。ワインの植物的な香りやスパイシーな香りとスモークの
香りが少し乳臭い仔羊の香りをカバーしてくれます。とても良いマリアージュでした。
カツオのロースト、和風ソースと '02. Chinon-Rouge
・5月の料理
カツオのロースト、和風ソース
・5月のワイン
シノン・ルージュ2002年
'02.Chinon Rouje
今月は今が旬のカツオを使った和洋折衷の料理です。魚市場に並んだカツオはビッグサイズ3.5Kg〜4Kgクラスの尾鷲で水揚げされたものです。大きな発泡スチロール製トロ箱入りでした。トロ箱はハーブ栽培に廃物利用しております。
5枚におろしたカツオに軽く塩コショウをし、ハーブ(バジル、タイム、ディル、エストラゴン、パセリなどのみじん切り)を全体にふりかけ、フライパンで軽く焦げ目をつけ、冷まします。残ったハ―ブとオリーブオイルを共に真空調理器で密封し4〜5時間マリネします。
60〜65℃のお湯で約10分間火を通します。レアーが、いいのであればもう少し短くて良いでしょう。
出来上がれば、パックのまま氷水に入れ締めます。取り出してカットし皿に盛り付けます。
生姜の絞り汁、醤油、オリーブオイル、コショウ、を好みで混ぜ合わせソースとします。分離しやすいので、供出直前に作ると良いでしょう。
セロリの葉、三つ葉、白髪ネギ、生姜の千切りなどを低温で揚げ、塩を振り添え物とします。和のうま味と洋のうま味が春の一品を作り上げます。
こ の料理にはカベルネフラン種で作られたシノン・ルージュを合わせてみました。フランの植物的な香り柔らかなタンニンが、料理に使ったハーブの香りやソース
に使った醤油、ジンジャーの香り、味、がカツオの旨さを一層引き立てます。カツオの生ぐささなど感じられないこの一品は魚嫌いな方にでもシノンと共に召し 上がっていただけるマリアージュとなるでしょう。
*一句浮かびましたので書き添えさせて頂きます。
「初カツオ、シノンと共に、春が来る」
松阪牛頬肉の赤ワイン煮とカオール“ル・プレステージ”シャトー・デュ・セドール
・4月の料理
松阪牛頬肉の赤ワイン煮
・4月のワイン
カオール“ル・プレステージ”シャトー・デュ・セドール 1997年
'97.Chahors "Le Prestige"Chateau de Cedre
作り方
先ず頬肉に塩、コショウをして表面に焼き色がつくまでソテーしておきます。
野菜乱切りとスパイス(ニンニク、玉葱、セロリ、人参、ローリエ、ブラックペッパー)をしんなりするまで炒め深鍋に移します。
空のフライパンにブランデーでうま味をこそげ落とし続いて赤ワインを注ぎアルコールを飛ばします。
深鍋にフォンドヴォー、頬肉、赤ワイン、ホールトマト、トマトペースト、トマトピューレを入れ3〜4時間じっくりと煮込みます。
肉に串がとおれば、肉を一時取り出し、ソースを煮詰めます。ローリエを取り出し野菜などの入ったソースをミキサーにかけ漉器で漉し深鍋に戻し塩コショウで調味します。
濃度の濃くなったソースに再び肉を戻し少し煮込みソースはバターでモンテし出来上がり。
塊の肉をスライスし皿に盛り付けソースをかけ供します。好みで生クリームを少し流しても良いでしょう。ナイフ、フォークなどは要りません。箸で簡単に切り分けることが出来ます。
ワインとのマリアージュ
たまたまカオールの柔らかいタイプのワインがありましたので、合わせてみましたが、赤ワインであれば、ボルドー、ブルゴーニュ、ローヌ、何にでも合うと思います。
食感としてはタンシチューの感じ、癖が無く美味しくいただけます。
ジビエのような癖がない分、何にでも合います。ソースに入れたブラックペッパーの風味が一つのアクセントとなり、柔らかな肉、ソースとカオール・ワインのコット種、タナ種などとの相乗効果は抜群でした。
真鱈のヴァブール百合根ソースと'01.サン・ヴェラン
・3月の料理
真鱈のヴァブール百合根ソース
・3月のワイン
'01.サン・ヴェラン
鱈の季節はもうすぐ終わりです。冬の締めくくりに作ってみました。
作り方
先ず鱈はフィレにおろし軽く塩コショウしておきます。
百合根を丁寧にはずし形の良い揃ったものとそうでないものを分けて塩茹でにします。
形の良いものは少し固ゆでに、もう一方は柔らかめに塩茹でし冷まし、レモン汁を少量振り掛けます(変色防止)。
柔らかく茹でた百合根と湯で汁を適量ミキサーにかけピュレ状にし少量の生クリームと塩コショウで調味しソースとします。
鱈の水気を拭きとり皮を下側にピュレ大さじ1杯程度をナッペしその上に固茹でした百合根を綺麗に並べます。
蒸し器で約7分程度蒸し上げます。熱いうちに白ワインを少量噴霧し、皿にソースを流しその上にそうめんを敷き、蒸しあがった鱈を置きカイエンペッパーを少量アクセントに振り掛けセルフィーユをかざり出来上がりです。
ワインと合わせる
淡白な鱈と百合根の組み合わせは絶妙です。ソースの素材は何を使ったか分からないくらいです。そうめんとソースを絡めて鱈も一緒にパスタ感覚で召し上がっていただきます。
サン・ヴェランの柑橘系果実や洋梨、ややクリーミーな味わい、ほのかに樽からくるバニラなどの木の香り、味わいは滑らかで酸、アルコール、甘味、エキス分のバランスがよく最高のマリアージュでした。
サーモンのソーセージ、グリーンソースとカルヴァドス風味ソースと'02サンセール・ブラン
・2月の料理
サーモンのソーセージ、グリーンソースとカルヴァドス風味ソース
Saucisson de Saumon au Calvados
・2月のワイン
2002年 サンセール・ブラン
'02.Sancerre Blanc
今月は「北のワイン」と「北の食材」とのマリアージュをお楽しみください。
--作り方--
今月も家庭で作るのは少し難しいメニューですが、是非チャレンジしてみて下さい。
豚腸へ詰めるファルスの材料は生鮭、帆立貝、小エビ、卵白、全卵、生クリーム、ナツメグ、塩、コショウをフードカッターまたはミキサーでペースト状にし、裏ごしをする(滑らかな舌触りにするため必ず行う事)。腸詰めをし10cm位づつにねじる。よりが戻る心配があれば1本づつタコ糸でしばるとよい。破裂防止の為、つま楊枝などで小さな穴をいくつも開けておく。
65〜70℃の湯で約15分程度ボイルし、氷水で一度締める。中まで冷えれば水気をふき取り冷蔵庫で保管し供出時に再度ボイルする。
カルヴァドス・ソースはバターでエシャロットの微塵切りをしんなりするまで炒め白ワインを入れアルコール分を飛ばしフュメドポワソンを入れ最後にカルヴァドスで風味付けをする。
グリーン・ソースはグリーン・ピースのピュレを作り生クリームを入れ塩、コショウで味を調える。
添え物に玉葱のスライスをバターで焦がさず茶色になるまで弱火で炒める。
--ワイン--
10℃位に冷やしたサンセールと一緒に楽しんで頂きたい。プュイイ・ヒュメでも良いですが、ソーセージと言ってもスモークをかけませんので、今回はサンセールにしました。
心 地よい柑橘系の香り、青りんご、フレッシュ・ハーブ、ミネラルいっぱいの香りで、酸、アルコールなどのバランスが良く、ソーセージが持つ北の海の香りや甘
味のある味わい、ほのかにカルヴァドスの香りが奏でるハーモニー、邪魔にならない脇役を務めるグリーン・ソース申し分のないマリアージュが完成です。
うずらのファルシ、ミュール・ソースと'61 リシュブール
・1月の料理
うずらのファルシ、ミュール・ソース
Farci de Caille Sace Mure
・ 1月のワイン
1961年リシュブール
'61.Richebourg
・ 今月はある方の誕生日に61年のリシュブールをご相伴にあずかることになり、久しぶりに「うずらのファルシ」を作りました。ソース
は夏に自家栽培したミュール(ブラックベリー)を使いソースに使いました。ウズラの骨をはずすのが、少し手間が掛かりますが、はずした骨とスジを野菜と一 緒にフォンを作り、ミュールとグラニュー糖、ブランデーを火にかけジャム状にしておきます。エシャロットの微塵切りをバターでシュエしブランデー、赤ワイ
ンを注ぎアルコールを飛ばし半量に詰めます。そこへ作っておいたフォンとミュールのジャムを加え弱火で煮詰めます。最後にホールのミュールを入れ、バターでモンテしてソースは出来上がり。
ウズラに詰めるファルスはエシャロットとベーコンの微塵切りとヒヨコ豆水煮を加えバターでソテーし軽く塩、コショウを冷まします。うずらの腹に詰め込み形を整えタコ糸で縛りフライパンで表面がキツネ色になるまでオリーブオイルをかけながら焼き色をつけ、180℃オーブンで約8〜10分焼き上げ出来上がりです。
61年のリシュブールは非常に健全で生き生きとした若さすら感じる味わいでした。柔らかい中にもしっかりとしたタンニンが感じられ、まだ5〜6年先でも充分飲めそうなワインでした。
香りはベリー系の果実から造ったジャムやスーリーズ、なめし皮や腐葉土それにキノコなどの土のイメージの香り、ジビエ的な野性味のある香りが感じられました。
うずらのもつ独特の香りとミュールのもつ果実の香りとが、このワインとのマリアージュを絶妙なものにしてくれました。
本年第1回目は最高に贅沢なマリアージュではじめられたと思います。
今年はもっと家庭で気軽に楽しめるマリアージュをご提案してゆきたいと考えております。
虹鱒のスモークとアルザス・リースリング ( '03.12 )
・12月の料理
ニジマスのスモーク、レフォールソース添え
・12月のワイン
'98. Vin d'Alsace Riesling Gerard Schueller
今月は寒い北国をイメージした素朴な料理です。ニジマスは腹を開き内臓を取り出して塩、コショウを開いた腹の中へ適量すり込み白ワインを軽くふりか けます。出来ればローズマリー(生)を腹の中へ入れ2〜3時間おき、水気を綺麗にふき取り(水気があるとスモークの、のりが悪く日持ちしないので注意す
る)燻製の準備をする。
燻製にはざっと冷燻、温燻、熱燻 があります。今回は熱燻で約10分スモークした。生々しさのない焼き魚よりやや弱めの出来上がりにします。
ソースはドイツをはじめヨーロッパでは魚、肉、どちらの料理にも使われる「レフォール・ソース」(ドイツではたしか“ザーネン”と云ったと思います)を作ります。
生クリームに塩、ホースラディッシュを入れ少しかためにホイップします。スモークが終わったニジマスは荒熱がとれたら皮をはがします。そのままでも良いのですが、鮎の皮をはがす要領で片面だけはがします。ソースとパセリやセロリの葉をフライにして添えて出来上がりです。
少し熟成の進んだリースリングはスモーキーで樹脂香があり、カリンや黄燐、
ハニーなどの香りがあり、柔らかなアタックで広がりは中庸、味わいは酸、アルコール、甘味のバランスがよく今の時期、
この料理にピッタリのマリアージュでした。
スペアリブと'98 クローズ・エルミタージュ
・11月の料理 スペアリブ
・11月のワイン
'98. Croze Hermitage Rouge
10月にご紹介したサーモンのディルソースと同じように秋になるとコート・デュ・ローヌの赤ワインやアルザス・リースリングと共に楽しみたくなるのが、スペアリブです。シュークルートと自家栽培のローズマリーを添えてみた。
私はいつも豚バラ肉の骨付き1枚約4Kg程度のものを使用します。香味野菜やスパイスと共に水、白ワインで約1時間中火でボイルし、その間、アクを充分に取り除きます。
ソースはボイルした液を漉してベースとし、ケチャップ、みりん、赤ワイン、醤油、荒引きのブラックペッパー、タバスコ、ローリエ、タイム、スライスしたニンニクなどを沸騰させ2/3量まで弱火で煮ます。
スペアリブは荒熱が取れたら適当な大きさにカットし容器に入れ熱いままのソースを入れ、冷めたら冷蔵庫で一晩漬け込みます。
供出前に取り出しオーブンで焼き上げます。
少し醤油を入れますので、ワインは赤の方がマッチしますが、好き好きで白、特にリースリングにはよく合います。
サーモンのディル・ソースと'01 サンセール
・10月の料理
サーモンのディル・ソース
・10月のワイン
'01. Sancerre Blanc
秋が近づくとこの料理が食べたくなります。
秋鮭はフィレにおろし、(1)塩、上白糖、ホールのホワイトペッパーを混ぜ合わせパットに敷きサーモンを皮側を下におき、サーモンの上に(1)をふりかけ一晩冷蔵庫内に置く。
取り出し冷流水で塩抜きを行い水気をぬぐいオリーブ・オイルとディルでマリネし半日そのままにし、取り出し薄くスライスし皿に盛り付ける。自家栽培のディル、オニオン、ケーパー、オリーブオイル、卵黄、塩、コショウをミキサーにかけソースとしサーモンに添えます。
また添え物として相性が良いのが、冷たく冷やしたスクランブル・エッグです。一度お試しください。
今回のワインは'01 Sancerre
Blanc をあわせました。
やはり北の食材には北のワインが良く合います。Saivignon Blanc種の爽やかなグリーン・ハーブやレモンなどの香りが、サーモンの持つ風味や旨味、それにディルソースのディルの香りとが抜群のハーモニーを奏でます
鳥羽坂手島産のスズキと'98.ムルソー・ペリエール
・9月の料理
スズキのポワレ・ヘーゼルナッツ風味のオイルソース
・9月のワイン
ムルソー・プルミエ・クリュー・ペリエール, ミッシェル・ブズロー 1998
'98. Meursault 1er Cru Perrieres Michel Bouzereau
今月は鳥羽坂手島産のスズキをフィレにおろし、軽く塩、コショウ、オリーヴオイルでポワレし、用意してあったオイルソースとセロリ・ソースで召し上がってもらいます。
オイルはピーナッツ・オイルにヘーゼルナッツとエストラゴン、パセリ、ピンク・ペッパー、塩、コショウで調味します。
セロリソースはセロリをミルクで煮て裏ごししたものと赤、黄パプリカをバターでスュエしたものを散らします。非常に綺麗な一皿です。
ワインはナッティーでオイリーなソースとスズキのハーモニーを楽しむにふさわしいムルソー・ペリエールを合わせてみました。
このムルソーは控えめで上品な出来上がりです。ボデーはガッチリとした骨組みで、樽香が奥ゆかしさを与えてくれました。
香ばしく仕上がった料理のうま味とムルソーの調和をお勧めします。
小さな帆立貝を色々な海藻と共にサラダ風にしてみました。ソースはワインヴィネガーとサラダオイル(オリーブオイルも少量、塩、コショウ、最後に赤ワインを風味付けに少量加えサッパリとしあげました。 |
今月は、料理もワインもアルザスでマリアージュしてみました。 |
今月はじめじめした梅雨を吹き飛ばす爽快感の有るシャンパンとスモークサーモンのリエットをあわせてみました。 96年のヴィンテージ・シャンパン・ランソンの特徴が良く表現されたマロラクチック発酵をさせずフレッシュさ爽やかさが前面にでた梅雨時にピッタチのワインとスモークサーモンの相性は最高でした。 |
今月はうららかな春の日差しにピッタリの少し華やかな料理です。 ソースはエシャロットの微塵切をバターで色つくまで炒めブルゴーニュの赤ワインを注ぎ半量まで煮詰めフォンドヴォーを加えまた半量に煮詰めます。最後に冷たく冷えたバターでモンテしトロ味をつけます。 もう一種類のソースは生クリームに塩少量を入れ少し硬めにホイップし、最後にホースラディッシュ(西洋わさび)を摩り下ろし加えてアクセントをつけます。もしホースラディッシュが無い場合は市販の練りわさびで代用できます。 肉は脂の少ないランプの部位を使い塩、コショウで単純にソテーしたものです。皿に先の赤ワインソースを敷き、焼きあがった肉を置きその上に形よくまとめたホイップソース(ソース・レフォール)を乗せて出来上がりです。 今回はブルゴーニュ風に仕上げた料理に、少しカッコつけて熟成したヴォーヌ・ロマネを合わせました。 |
作り方を簡単にご説明しますと、まず豚バラ肉の塊を蒸し器で蒸します。その際、香味野菜を肉の下に敷いておきます。沸騰したら中火で約1時間程度蒸し脂抜きをし、次は少し大きめのナベに水、白ワイン、日本酒、ブラックペッパー、生姜、香味野菜を入れ沸騰したら、蒸しておいた肉を入れ約2時間弱火でボイルします。 ヌフ・デュ・パプの高いアルコール分から来る甘味とブラック・ベリーや干しプラムの香りアフターに感じ取れるポートワインのような香りが心地よくリッチなタンニン分が角煮のソフトな脂分と溶け合って素晴らしいマリアージュとなります。 |
|
|
|
|
お店の紹介 | パーダーボルン・ワインクラブ | ワインのお話 | 直子のヨーロッパ美味しいものこぼれ話 | フランス・ワインの格言集 | 料理とワインのマリアージュ | オーナーの紹介 | HOME へ戻る |