標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第308回]

●組立説明書の続きを再開いたします

☆☆☆GIMPの説明などで、間をつないでいましたけれど、やっと組立説明書の作業もあるていど、めどがつきましたので、今回から、また組立説明書の続きをUPしていくことにいたしました。☆☆☆

●[3]PC(プログラムカウンタ)回路
3−1. ICの取付け


下の表にしたがってICを取付けてハンダ付けをします。
[注意]HC138HC238HC238HC283HC191HC193HC244HC245など良く似た品名がいくつかあります。
間違えないように注意してください。
ICには、向きがあります。 間違えないようによく注意しながら作業してください。

部品番号 部品名 ピン数
IC1 HC138 16
IC2 HC238 16
IC14 HC138 16
IC15 HC238 16
IC17 HC04 14
IC178 HC03 14
IC181 HC244 20
IC182 HC244 20
IC185 HC08 14
IC194 HC244 20
IC195 HC244 20
IC198 HC08 14
IC207 HC32 14
IC215 HC193 16
IC216 HC193 16
IC217 HC193 16
IC218 HC193 16
IC222 HC00 14
IC231 HC245 20
IC232 HC04 14
IC235 HC126 14
IC240 HC05 14
IC241 HC05 14
IC249 HC00 14

●3−2.集合抵抗の取付け

下の表にしたがって集合抵抗を取り付けてハンダ付けをします。
集合抵抗には向きがあります。
向きを間違えないようによく注意してください。

部品番号 部品名 表示、形状
B1 1Kx8 9pin,102
B2 1Kx5 6pin,102
B31 2.2Kx8 9pin,222
B32 2.2Kx8 9pin,222
B36 2.2Kx8 9pin,222
B37 2.2Kx8 9pin,222


●3−3.抵抗の取付け

下の表にしたがって抵抗を取付けてハンダ付けをします。
抵抗の色コード表示については、T部品表のところで説明していますので、適宜参照してください。

部品番号 部品名 表示、形状
R1 100K 茶黒黄金
R48 1K 茶黒赤金
R52 1K 茶黒赤金
R53 1K 茶黒赤金
R54 1K 茶黒赤金
R55 1K 茶黒赤金
R56 1K 茶黒赤金
R57 1K 茶黒赤金
R67 1K 茶黒赤金
R69 1K 茶黒赤金
R71 100K 茶黒黄金
R73 100K 茶黒黄金
R75 1K 茶黒赤金
R78 100K 茶黒黄金
R82 1K 茶黒赤金
R83 1K 茶黒赤金
R85 100K 茶黒黄金


●3−4.発光ダイオードの取付け

下の表にしたがってLED(発光ダイオード)を取付けてハンダ付けをします。
LEDは実装密度が高くて抵抗など他のパーツと同じ文字サイズで部品番号を表示することができません。
小さい文字で番号のみを表示してあります。
番号のほかに信号名も表示してありますが、略記してあるものも多いので、番号と合わせて取付け位置を確認してください。
Rは赤色、Yは黄色、Gは緑色、の発光ダイオードです。

部品番号 信号名
1 regRD Y
2 regWR G
188 PCADout Y
209 PCHrd Y
210 h7 R
211 h6 R
212 h5 R
213 h4 R
214 h3 R
215 h2 R
216 h1 R
217 h0 R
218 PCHwr G
219 PCLrd Y
220 l7 R
221 l6 R
222 l5 R
223 l4 R
224 l3 R
225 l2 R
226 l1 R
227 l0 R
228 PCLwr G
229 PCclk G
254 DataG G
255 DataDIR G
256 IB7 R
257 IB6 R
258 IB5 R
259 IB4 R
260 IB3 R
261 IB2 R
262 IB1 R
263 IB0 R
264 op7 R
265 op6 R
266 op5 R
267 op4 R
268 op3 R
269 op2 R
270 op1 R
271 op0 R


発光ダイオードには向きがあります。向きを間違えないように十分注意して取付けてください。

以上で、[3]PC(プログラムカウンタ)回路のハンダ付け作業は完了です。

●3−5.動作テスト

 電源をつないで動作を確認してみましょう。
 PC(プログラムカウンタ)の回路を実装しましたから、ほんの少しですがCPUらしい動きになってきます。
 といってもまだ命令を解読したり実行する回路はまったく実装していませんから、プログラムカウンタによって、ひたすらメモリアドレスをインクリメントしながら、メモリからのデータを読み続けるだけです。
 
 MYCPU80組立キットに付属しているACアダプタ型+5V電源のDCプラグを、MYCPU80基板の電源ジャック(J1)に接続して、電源本体のACプラグをACコンセントに差してください。

[注記]編集の都合で、動作テストの仕方については、「MYCPU80操作説明書」に記載していますので、そちらを参照してください([注記1])。

●3−6.うまく動作しないときは

 今回の作業でハンダ付けを行った個所のどこかに、ハンダ付けの不良、シヨート、ハンダの付け忘れ、あるいは部品の取付けミス(部品違い、逆差し)などがあると考えられます。
 もう一度よく確認をしてみてください。
 それでも解決しなかった場合は、どのような異常なのかをメールにて当社にご連絡ください。
 メールを見させていただいた上で、さらにチェックしていただきたいポイントなどを、ご返事いたします。ここまで

☆☆☆ここまでが組立説明書のコピーです。

[注記1]
前回までは、組立説明書の中で、動作テストについて説明するために、結果的に「操作説明」も含めて説明を行っていました。
しかし、そこのところは、やっぱり別にして「操作説明書」という形でまとめた方がよさそうだと思うようになりました。
基本的に、「組立説明書」は、組み立ててしまったら、「用済み」になってしまいます。
ですけれど、「操作の説明」は、いつでも参照できることが必要です。
「動作のテスト」は、テストプログラムのリストや、そのプログラムの入力の仕方、実行した結果の表示など、「操作説明書」に書いたほうがよい内容を多く含んでいる、と判断しましたので、今後は、組立説明書の中では書かないことにしました。

ということは、別に「操作説明書」も書かなければいけない、ということです。
ますます大変ですけれど、とりあえず「動作テスト」の部分を「組立説明書」から切り離すことにしたおかげで、「組立説明書」の作成作業はスピードアップできるようになりました。

●組立作業をした部分の回路図です

今回の[3]PC(プログラムカウンタ)回路の組立作業に関系する部分の回路図です。
リンクをクリックしてご覧ください。

MYCPU80回路図bR
MYCPU80回路図bS
MYCPU80回路図bT
MYCPU80回路図bP1
MYCPU80回路図bP2
MYCPU80回路図bP8
MYCPU80回路図bQ0
MYCPU80回路図bQ8
MYCPU80回路図bQ9

それぞれの回路図で、オレンジ色で着色した部分が今回実装したところです。

[注記2]回路図について
ここでお見せする回路図は作業プロックごとに着色したものをUPすることにしていますが、図面整理の都合で、回路図のリンク先は固定することにしました。

どういうことかといいますと、たとえば回路図bRは、今までの[1][2]の作業で、すでに緑色と水色で着色されています。そして今回の作業で、回路図bRにはオレンジ色の着色が加わります。
上の回路図bRのリンク先の回路図を開けば、オレンジ色が加わった回路図を見ることになります(これは当たり前です)。

回路図bRは[第304回]にもリンクをつけて案内しています。
[第304回]をUPした時点(09.8.10)から昨日(09.8.16)までに、[第304回]をお読みになって、そこにある回路図bRのリンクによって、同図をご覧いただいたときには、オレンジ色の着色は無くて、緑色と水色の着色のみの回路図をご覧になったはずです(これも当たり前のことです)。

しかし本日以後に、もしも[第304回]のリンクで回路図bRを開いていただいたとしても、その回路図は、このページのリンク先と同じで、オレンジ色の着色が加わったものになります。

さらに付け加えますと、回路図bRは、この先さらに、ピンク色が加わります。
したがって、本日(09.8.17)よりも何日か先になってから、このページをはじめてお読みいただいた方は、リンク先の回路図bRにオレンジ色だけではなくて、ピンク色の着色も加わっているものをご覧いただくことになります。

いずれ、回路図のリンク先もまとめて、トップページからアクセスできるように整理するつもりですが、今はちょっとその時間がありませんので、こんな形でしばらくご辛抱をお願いいたします。

●シルク図にも色をつけました

組付けが済んだ部分が一目でわかるように、シルク図にも着色しました。
今回の作業部分はオレンジ色で着色しています。
前回までの作業部分は灰色にしてあります。
なお、回路図の着色作業も、シルク図の着色作業も、前回ご紹介しましたGIMPを使って行いました。

[注記3]
回路図については、上の[注記2]にありますように、リンク先を固定して、つねに最終着色図のみをUPするようにしてありますが、シルク図は作業区分ごとに、それぞれの時点での着色図をすべてUPしていくつもりです。
全部の作業が完了したら、全着色図もUPしたいと思っています(そのために、GIMPで、各作業区分ごとの着色レイヤーを、あとで合成できるように、別々に保存しています)。

シルク図をクリックすると、拡大画像を見られます。
拡大画像はサイズが大きい(約1.3MB)ので、インターネットの低速接続環境ではダウンロードに時間がかかります。ご注意ください。


[09.8.18追記]
●過去記事へのリンク

今回組立を完了した、[3]PC(プログラムカウンタ)回路について説明をしている過去記事へのリンクをつけるようにしました。
回路図をご覧いただいて、「なんでこんな回路になっているんだ?」と思われたときなどには、ぜひご再読を。

08/7/19  [第12回]●またまた大変なことをみつけてしまいました●フリーの回路図エディタ●実は、「回路図」は一番最後に出来あがる!●プログラムを書くときも、ぶっつけ本番!●PC(プログラムカウンタ)の回路図(お馬鹿)の答えです●PC(プログラムカウンタ)には、74HC193を使う(74HC191では、だめです)
08/8/17  [第39回]●OPコードフェッチサイクル●T、M、Wクロック発生回路は「つくるCPU」回路の心臓部です●もういちどOPコードフェッチのタイミングチャート●プログラムカウンタの回路図です●OPコードレジスタ部分の回路図です●制御信号作成回路です●論理ゲートの回路図はこう描くと、もっとわかりやすくなります●OPコード(マシン語命令コード)をOPコードレジスタにラッチします●そして最後の仕上げです
08/8/18  [第40回]●回路図を差し替えました●本日はいよいよ、MOV命令、MVI命令、HLT命令の回路の説明です(でも本日だけではとても終わりません)●MOV命令のマシン語コード●HLT命令●MVI命令のマシン語コード●MVI命令の動作●さて、MOV、HLT、MVI命令の回路図です●まずは、MOV r,r’の回路図です●MOV r,r’のタイミングチャートです●MOV r,r’回路の説明です●どうして、regRDはM2で、regWRはT4なのでしょう?●Mclrっていったい何者?
09/1/23  [第146回]●PC(プログラムカウンタ)の回路を実装しました●PC(プログラムカウンタ)のLED表示がおかしい●ラインショートをみつけました●レジスタ回路を実装しました●MOV命令の回路を実装しました

2009.8.17upload
2009.8.18追記

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