特別企画6 井戸尻考古館 電脳展示室
「おらが村の遺跡〜旧落合村編〜」4/6

砂原遺跡〜町内では数少ない弥生・古墳時代の遺跡〜



    

 砂原遺跡は立場川右岸の河岸段丘上に立地しています。瀬沢新田の構 造改善事業にともない昭和58(1983)年に発掘調査が行われ、古墳時代 前期の住居址1軒と墓壙(墓穴)5基、これらに伴う土師器が発見されま した。また弥生時代の土器や中世の陶器なども見つかっています。  富士見町の遺跡のほとんどは縄文時代と平安時代以降の遺跡が占めて おり、弥生時代と古墳時代の集落遺跡は無いに等しいと言えます。そう した中で、砂原遺跡は弥生土器や古墳時代の土師器が出土した稀な遺跡 です。  古墳時代といえば、"前方後円墳"などの権力者が造営する「古墳」と 呼ばれる高塚状の墳墓が知られています。諏訪地方においては湖盆域を 中心に後期古墳が約140基確認されていますが、原村や富士見町では古 墳が皆無です。砂原遺跡に居住していた人々もいずれかの古墳を築いた 権力者に従属していたことは間違いありませんが、諏訪地方の古墳群と どういった関係にあったのかは、さらなる発掘調査や研究が必要です。 もしかしたら、まだ見つかっていない"富士見町の古墳"があるかもしれ ません。



◆「弥生土器 破片」 弥生時代後期



◆「坩」 古墳時代前期 「かん」もしくは「つぼ」と呼ばれる、古墳時代に特徴的な底の丸い土器です。 ◆「甕」 古墳時代前期 煮炊きをするのに用いられました。表面には煤が残っています。




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