2001年版「アイヌ民族は同化していなくなった」
という発言に関するアイヌ・ウィルタ民族からの抗議文・質問書など


焦点のムネヲ発言の全容
この発言に関する新聞記事(同時多発テロ関連記事)国連の会議で発表された声明文
発言に関する和人の立場からの抗議文・要望書
西日本タケヲとムネヲをケトばす会oripakEsamanからの呼びかけ
ダーバン2001(国連主催の人種差別に反対する世界会議)
武者小路さんの抗議文(ダーバンに政府代表の一人として参加する人)


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ウィルタ協会(北海道)

小泉純一郎殿

 貴内閣閣僚の平沼赳夫・経済産業相がさる2日、札幌市内で講演された「単一民族」
国家発言はアイヌ民族のみならず、ウィルタ、ニブヒなどの国内少数民族の存在をも
否定する重大発言で、既に15年前に物議をかもし、破綻した中曽根発言と同質、同
根の問題発言で、到底容認できるものではありません。
 また、2日、鈴木宗男代議士が外国特派員協会で講演した「単一民族」発言も同様の
趣旨内容で、厳しい批判と反響を呼んでおります。
 3、4日の新聞報道でも各社が両氏の発言に「反発・抗議」が寄せられていることを
大きく報じております。両氏の発言は貴内閣と自民党の体質が問われる重大な問題です。

内閣総理大臣・自民党総裁として発言責任者・平沼、鈴木両氏に、関係諸団体に対し
て謝罪と問題発言を撤回するよう指導されることを強く求めます。

2001年7月5日 ウィルタ協会会長  田中 了


アイヌウタリ連絡会(関東)

『抗議』と『申し入れ』

鈴木 宗男 様

 貴方は、去る7月2日東京都内の外国特派員協会(主催)での講演で、「私は(日本は)
一国家一言語一民族と言っていいと思う。北海道にはアイヌ民族というのがおりまして、
嫌がる人もおりますけれども、今はまったく同化されている」(朝日新聞2001/7/3)と発
言されました。この発言は日本は「単一民族国家」とする内容であるし、さらに「アイヌ民
族はまったく同化されている。」とする「同化政策完結」を示す発言である。

 日本が「単一民族国家」だとすることは、言うならば『虚像』であり『虚妄』である。
簡単に言えば「嘘」と言うことである。『虚像』『虚妄』である勝手に作られる、「単一民
族国家」説を発言しそこに立脚することは、我々アイヌ民族にとって歴史的に、日常的に
何を意味するのか。「単一民族国家」なる嘘にこれまで耐えねばならなかったアイヌ民族、
これからも耐え続けなければならないのか。「単一民族国家」が言われると同時に「同化主
義」がまかり通っている。これは我々アイヌ民族だけでなく嘘にだまされない民衆も決し
て無視出来ないことである。

 日本の国家権力は我々アイヌ民族を無理やり引きずり込もうとするそういうところに、
「単一民族国家」と言う『虚妄』がはびこる。差別、偏見の裏がわには民族否定、あるい
は民族蔑視がある。我々アイヌ民族にしとって、これほどの侮辱はない。偏見、差別を
観念的にすることは現実問題を矮小化するだけでなく本質をあやまらせることになる。

 アイヌ民族を見る日本人の目には、いつの時代でも身勝手さがある。

 日本の先住民族たるアイヌ民族は植民地政策の副産物としてしか説明できない「旧土人」
という侮蔑的な名称を我々アイヌに一方的に押し付けてきた。この歴史に何の反発もせず
諦め、決して甘んじて来たのではない。孤立的、非連続的であるが抗議し、抵抗し、抗い
伏わぬ民族である。このことはすべてのアイヌウタリの無声、無言の支えがあったからと
考える。現在においても状況は同じである。
 アイヌ民族から、先住民族としての自己意識を抹殺するはずだった「北海道旧土人保護法」
はそれをなしえなかった。「同化政策」は失敗であったことを日本の政府は悟らなければな
りません。法律では、100年余りでは我々アイヌ民族の内なる自己意識の芽までは摘み取
れなかったことをはっきりと認識すべきである。
 貴方の経歴、議員としての支持基盤を考えると決して釈明で済まないことを認識すべきで
ある。


 我々首都圏に存在しているアイヌウタリは厳重に抗議するとともに、申し入れをします。
真摯に誠意ある対応を心から求めたくおもう。

「申し入れ」

 公開のチャランケ(話し合い)の場を早急に設定すること。

2001年7月16日

関東ウタリ会    会長 北原きよ子
ペウレ・ウタリの会 会長 青木 悦子
東京アイヌ協会   会長 浦河 治造
ヌプリの会     会長 金澤 スエ
レラの会      会長 佐藤タツエ


アイヌ民族の自治区を取り戻す会・他(北海道)

鈴木宗男衆議院議員と平沼赳夫経済産業大臣兼衆議院議員の辞任を求める

(一)
 新聞報道によると、7月2日に、鈴木宗男衆議院議員は、東京都内での外国特派員協会
主催の講演の際、「(日本は)一国家一言語一民族と言っていいと思う。北海道にはアイヌ
民族というのがおりまして、嫌がる人もおりますけれども、今はまったく同化されており
ます」と発言し、同じ日、平沼赳夫経済産業大臣兼衆議院議員は、札幌市内で開かれた中川
昭一参議院議員(自民党)の「政経セミナー」で、「(日本は)小さな国土に、1億2600
万人のレベルの高い単一民族でぴちっと詰まっている」と発言したという。
 この発言は、アイヌ民族を民族と認めず、荷本のアイヌモシリ侵略史を肯定し、いまも
なおアイヌ民族を日本から消しさろうとするものである。

(ニ)
 「明治維新」の翌年、1869年に、日本政府は、北方のアイヌモシリの一部を日本領土と
して「北海道」と名付け、1871年に南方の琉球王国を一方的に鹿児島県の管轄下にくみい
れ、1872年に琉球王国を藩主として琉球藩を設置し、植民地とした。「北海道」は、国民
国家日本の最初の植民地である。
 日本政府は、アイヌ民族の大地をすべて国有地とし、天皇一族、「華族」、政府高官、資本
家、「士族」、「平民」に分配した。
 「屯田兵」を尖兵としてアイヌモシリに侵入してくる大量の日本人「移民」によって、原始林
は農地に変えられた。日本人は、アイヌ民族の生活と労働の場であった大地も川も山も海も
奪い、自然を破壊した。「開拓」は侵略であった。

 日本政府は、アイヌ民族に天皇制を押しつけアイヌ民族を天皇の「臣民」として日本戸籍に
登録し、アイヌ民族に日本式の姓名を強要し、鮭猟も鹿漁も禁止し、主要な食料であった鮭
や鹿などをアイヌ民族から奪い続けた。
 アマゾニアにヨーロッパから侵入した白人は数世紀にわたり先住民族の生きてきた自然と
大地を破壊・汚染してきた。20世紀はじめから日本人「移民」もそれに加担してきた。
アマゾニアの先住民族は、侵入者の持ち込む病原菌によって命を失い、人口が激減した。
同じことを日本人は、アイヌモシリで行ってきた。

 日本政府は、教育、軍事、政治…の場で、アイヌ民族に”同化”を強制してきた。「同化」
とは、民族固有の文化、言語…を奪い、民族を絶滅させようとする暴力行為である。アイヌ
民族は、日本政府の「同化」策動と戦い続けてきた。

(三)
 「明治維新」以後、アイヌモシリと琉球王国を植民地としその住民を日本国家の「臣民」に
「同化」させようとしつつ国民国家を形成しさらに台湾、朝鮮…を侵略して経済を発展させて
きた日本は、20世紀末、1999年に、天皇賛歌を国家に、侵略の旗「ヒノマル」を国旗と
した。
21世紀に入り、日本国民を侵略に統合する日本国家主義がさらに強化されつつある。この
時に、鈴木宗男衆議院議員と平沼赳夫経済産業大臣兼衆議院議員が相次いでアイヌ民族を消
し去ろうとする発言を行ったのは偶然ではない。
 7月2日の発言のあと、鈴木議員は7月3日に、笹村二郎北海道ウタリ協会理事長に電話
で「アイヌの人たちを差別する意図全くない」と説明し、平沼大臣兼議員は北海道ウタリ協会
の質問状に対し7月12日付け文書で「アイヌの方々の誤解が生じたとすれば遺憾だが、
アイヌの方々の民族としての誇りを傷つける意図はみじんもない」と回答したという。しかし
これらのことは、彼らが7月2日におこなったアイヌ民族抹殺発言を否定するものではない。

 鈴木議員は、7月2日の発言を取り消し謝罪することなく、「差別する意図は全く無い」と
弁解しているが、「北海道にはアイヌ民族というのがおりまして、嫌がる人もおりますけれど
も、今はまったく同化されております」という発言は、「同化」を肯定する民族差別発言である。

 平沼大臣兼議員は、「小さな国土に、レベルの高い単一民族でびちっと詰まっている」という
発言を取り消し謝罪することなく、「アイヌの方々の誤解」とか「アイヌの方々の民族としての
誇り…」といっているが、「単一民族で詰まっている」という発言は誤解のしようがない発言で
ある。朝鮮植民地化以後、日本に強制連行され労働を強制させられた人やその子孫を含む朝鮮
民族が日本に住んでいる。日本の経済成長は多くのアジア、アラブ、アフリカ、アメリカの諸
民族の民衆によって支えられてきた。「単一民族で詰まっている」という平沼大臣兼議員の発言
は、アイヌ民族だけでなく、日本に住むすべての民族を無いものとする民族差別発言である。

 わたしたちは、このような発言を繰り返す者が国会議員や国務大臣であり続けることを許さ
ない。わたしたちは、鈴木宗男衆議院議員と平沼赳夫経済産業大臣兼衆議院議員が発言を取り
消し、謝罪し、発言の責任をとって直ちに辞任することを求める。また、小泉純一郎総理大臣
に、平沼赳夫国務大臣を直ちに罷免することを求める。

2001年7月19日

アイヌ民族の自治区を取り戻す会 北川しま子
日本基督教団小樽望洋台教会   柴田作治郎
米空母に反対する市民の会    佐藤 正人


北海道ウタリ協会が、田中眞紀子外相にあてた抗議文

北ウ第199号 平成13年8月21日
外務大臣 田中眞紀子 様
社団法人北海道ウタリ協会理事長 秋田春蔵
「反人種主義・世界会議」の日本政府代表団NGO枠の人選等について

平素から、アイヌ民族に関する人権伸長の取組み等にご尽力をいただいており厚く
お礼申し上げます。

さて、8月31日から9月7日の日程で、南アフリカ共和国ダーバンで開催される
「反人種主義・世界会議」の日本政府代表団NGO枠の人選につきましては、外務省において
その枠にアイヌを加えるべく人権人道課が検討中でした。

ところが、8月8日、外務省で検討を進めていた人選の者が急遽出席を辞退したため、当協会理
事会の決定を経て別の候補者を推薦したところが認められず、さらに8月8日の貴省内での
人権人道課長との協議の場においても、同課長が一方的な説明に終始し、人選に係る諸手続き
にも不明確な点があるなど、得心には至らず、結果的に当協会からの意向が尊重されなかった
ことは誠に遺憾であります。また、当該課長の接応態度がデスクを叩いて大声で威圧するなど
極めて高圧的であったことについて厳重に抗議の意を表します。

当協会は、アイヌ民族が日本の先住民族であるとの明瞭な確証を得るまで、今後とも貴省始め
関係機関等とも弛まぬ対話を持ち続けたいと考えております。

つきましては、当協会がかねてより重大な関心を寄せている国連の各種人権条約等に関する
人権伸長プログラムについて,当協会に対する国連の先住民族関連情報の提供、誤りが認め
られる貴省の国連への各種報告書や会議での発表内容の公正さの確保、各種取り組みに関する
当協会の意向の尊重について、貴職の特段のご配慮を賜りたく要請いたします。


北海道ウタリ協会が、平沼赳夫大臣に宛てた質問書

拝啓 盛夏の侯、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、去る7月2日、平沼赳夫経済産業大臣が札幌市内で開催された政経セミナーの講演の中で、
「日本ほどレベルの高い単一民族で詰まっている国はない」などと発言したことが、
マスコミ報道され大きな反響が起こっています。

当協会は、1986年(S61年)の中曽根首相(当時)の「単一民族国家」発言を機として、日本の先住民族
であるアイヌ民族の認知を求める活動に取り組んできており、1991年(H3年)、日本政府は
「アイヌは民族である」との政府見解を明らかにするとともに、国際人権規約(B規約)に基づく
国連報告の中で「アイヌの人々は、独自の宗教及ぴ言語を有し、また文化の独自性を保持している
ことなどから少数民族である」と認めました。1996年(H8年)からは、人種差別撤廃条約が締結され、
その効力が発生しております。

また、1997年(H9年)、日本で初めての民族法として「アイヌ文化振興法」が国会で全会一致で制定
され、以降、政府をはじめ多くの関係者の協力のもと、この法律の目的である「アイヌの人々の民族
としての誇りが尊重される社会の実現」に向けて各種施策が進められていることなどから、これま
でに単一民族国家論は完全に払拭されたものと考えています。

さらには、日本の先住民族であるアイヌ民族の認知と日本は多民族国家であることの認識を定着
させるとともにアイヌ民族への理解を広めつつ、「アイヌ文化振興法」の制定経緯を踏まえ、文化
の振興と生活、経済対策を両輪とする総合的な民族政策の確立並びに2004年までの
「世界の先住民族の権利宣言」採択に向けた取り組みなどを進めているところです。

このような中で平沼大臣の冒頭の発言は、こうした取り組みに大きく水を差すとともに当協会会員、
家族をはじめ多くの関係者に失望と混乱を招いたことは誠に遺憾であり、強く反省を求めます。
貴大臣には当協会にた対する発言の意図、アイヌ民族に対する見解等に関する説明等について、
一度、ご回答を頂いておりますが、さらに発言の問題点を明らかにし、協会会員等の理解を得る
必要があると考えるため、別紙質問書により、早急に回答をお願いたします。

今後は、協会として面会の機会を得て、アイヌ民族の歴史や現状、課題や要望等について改めて説明する
とともにアイヌ民族政策の確立に向けてのより一層の理解を要請してまいる所存であります。

また、この度の発言に関しての多くの議論等を通して、多様な文化が共存する多民族国家の認識が国民全
体のものとしてさらに広まっていくことを期待するとともに、当協会としても関係機関等に積極的に
働きかけてまいりたいと考えていきます。
以上のことを、ご理解いただき当方の要望にご対応いただきますようよろしくお願いいたします。敬具

平成13年 8月20日
経済産業大臣 平沼赳夫 様

社団法人北海道ウタリ協会
理事長 秋田春蔵


質問書
○ 平沼大臣の発言について、次の質問を作成しましたのでご回答ください。

1 平沼大臣の属している民族は何民族ですか、お答え下さい。
2 発言されました「単一民族」の中にアイヌ民族/アイヌの人々は含まれておりますか、含まれて
  おりませんか、お答え下さい。いずれかの場合を示し、その民族の定義をお書き下さい。

 ・含まれる場合 定義  (                  )
 ・含まれない場合定義  (                  )
 ・その他 定義不定など (                  )

3 アイヌは民族であめと考えますか、その場合の民族の定義等を含めお答え下さい。
 ・民族である 定義  (                  )
 ・民族でない 定義  (                  )

4 上記1、2、3の各々の質間の設問に関し、異議、言い足りなかったこと等があれば設問番号を
  あげて記述してください。


北海道ウタリ協会が、鈴木宗男議員に宛てた質問書

拝啓 盛夏の侯、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、去る7月2日、鈴木宗男衆議院議員が東京都内で開催された日本外国特派員協会の講演の中で、
「(日本は)一国家、一言語、一民族。アイヌ民族は今まったく同化された」などと発言したことが、
マスコミ報道され大きな反響が起こっています。

当協会は、1986年(S61年)の中曽根首相(当時)の「単一民族国家発言を機として、日本の先住民族
であるアイヌ民族の認知を求める活動に取り組んできており、1991年(H3年)、日本政府は
「アイヌは民族である」との政府見解を明らかにするとともに、国際人権規約(B規約)に基づく
国連報告の中で「アイヌの人々は、独自の宗教及ぴ言語を有し、また文化の独自性を保持している
ことなどから少数民族である」と認めました。1996年(H8年)からは、人種差別撤廃条約が締結され、
その効力が発生しております。

また、1997年(H9年)、日本で初めての民族法として「アイヌ文化振興法」が国会で全会一致で制定
され、以降、政府をはじめ多くの関係者の協力のもと、この法律の目的である「アイヌの人々の民族
としての誇りが尊重される社会の実現」に向けて各種施策が進められていることなどから、これま
でに単一民族国家論は完全に払拭されたものと考えています。

さらには、日本の先住民族であるアイヌ民族の認知と日本は多民族国家であることの認識を定着
させるとともにアイヌ民族への理解を広めつつ、「アイヌ文化振興法」の制定経緯を踏まえ、文化
の振興と生活、経済対策を両輪とする総合的な民族政策の確立並びに2004年までの
「世界の先住民族の権利宣言」採択に向けた取り組みなどを進めているところです。

このような中で鈴木議員の冒頭の発言は、こうした取り組みに大きく水を差すとともに当協会会員、
家族をはじめ多くの関係者に失望と混乱を招いたことは誠に遺憾であり、強く反省を求めます。
貴議員からは当協会前理事長に直接、この度の発言の意図、アイヌ民族に対する見解等に関してご
説明いただいているところでありますが、改めて別紙質問書の貴議員からの直接の回答により、
事実確認と発言の問題点を明らかにし、協会会員等の理解を得たいと考えるため、早急に誠意ある
回答をお願いたします。今後は、協会として面会の機会を得て、アイヌ民族の歴史や現状、課題や
要望等について改めて説明するとともにアイヌ民族政策の確立に向けてのより一層の理解を要請
してまいる所存であります。また、この度の発言に関しての多くの議論等を通して、多様な文化が
共存する多民族国家の認識が国民全体のものとしてさらに広まっていくことを期待するとともに、
当協会としても関係機関等に積極的に働きかけてまいりたいと考えていきます。以上のことを、
ご理解いただき当方の要望にご対応いただきますようよろしくお願いいたします。敬具

平成13年 8月22日
衆議院議員 鈴木宗男様

社団法人北海道ウタリ協会
理事長 秋田春蔵


質問書
○ 鈴木議員の発言に則し、次の質問を作成しましたのでご回答ください。

1「私は一国家、一言語、一民族と言ってもいいと思うんです。」と発言されていますが、
  鈴木議員の属している民族は何民族ですか、お答えください。

2「北海道にアイヌ民族というのがおりましてですね、」との発言について、上記質問1での
 「民族」と質問2での「民族」の定義は同じものですか、あるいは異なるものですか、
  いずれの場合かを示し、各々その定義をお書きください。

3「まあ、いやがる人もおりますけども」の発言について、誰が、何をいやがるのか、お答えください。

4「今はもうまったく同化されておりますからですね、」との発言について、「同化」の見解を
  詳しく説明してください。

5「私は一国家、一言語、一民族、この日本の一つの特性がこのマスコミをでるときがあるなと
  こう思っています。」との発言について、この意味をもう少し分かりやすく説明してください。

6 アイヌ関係の発言(私は一国家、一言語、一民族と言ってもいいと思うんです。まあ私、北海道
  ですから、北海道にアイヌ民族というのがおりましてですね、まあ、いやがる人もおりますけれど
  も、しかし、今はもうまったく同化されておりますからですね。私は一国家、一言語、一民族、
  この日本の一つの特性がこのマスコミをでるときがあるなとこう思っています。)は、
  前段落「分けたがる傾向にあります。」とどの様な脈絡があるのか説明してください。

7 上記1から6の各々の質間の設問に関し、異議、言い足りなかったこと等があれば設問番号を
  あげて記述してください。


平沼赳夫氏回答

「単一民族」発言に対し、北海道ウタリ協会が出した質問状に対する、平沼氏の回答。
(鈴木議員宛てのものと内容はほぼ同じ、鈴木議員は質問状自体の受け取りを拒否)

1.平沼大臣の属している民族は何民族ですか、お答えください。

(回答)
私は、日本国民であることを行動の基本としております。何民族に属するかは特に意識しておりません。

2.発言された「単一民族」の中にアイヌ民族/アイヌの人々は含まれておりますか、
  含まれておりませんか、お答えください。いずれかの場合を示し、その民族の定義をお書きください。

(回答)
「単一民族」との発言は、不本意であり、講演で私が主張しようとした本意は「日本国民」であります。 
なお、アイヌの方々についての私の考え方は、先般お答えしたとおりであります。

3.アイヌは民族であると考えますか、その場合の民族の定義等を含めお答えください。
(回答)
民族とは、独自の言語などの文化とともに、民族としての帰属意識を有する集団であると認識
しており、アイヌの方々も一つの民族であると考えております。

平成13年8月24日
平沼赳夫


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