2001年9月11日発生「大規模同時多発テロ事件」に関する新聞記事
戦場はアフガンから世界へ

事件以前の動向WTC崩壊から武力報復までアフガン空爆カブール陥落からトラボラ制圧まで
(直前に開催されていた、ダーバンでの国際会議の動静の情報を含みます)


この記事特集は、「アイヌは同化していなくなった」という発言に関する特集ページのオマケです。
(発生時期が、アメリカなどが横暴に振舞っていた南アフリカでの国際会議の閉幕時期などと、)
(見事にリンクしていたのと、帰属意識に関わる問題でもあるので、特集組んでみました。)

この発言に関する新聞記事特集
この発言に対するアイヌ・ウィルタからの抗議文・要望書西日本タケヲとムネヲをケトばす会
発言に関する和人の立場からの抗議文・要望書国連の会議で発表された声明文
oripakEsamanからの呼びかけダーバン2001(国連主催の人種差別に反対する世界会議)
武者小路さんの抗議文(ダーバンに政府代表の一人として参加する人)


このページは、アイヌ民族の生活と現在を考えるHP、Ainu puyarA上にあるページです。}{}{}{Ainu puyarA}{}{}{へ戻る


[朝日新聞12月24日]
本当の戦いはこれから ザワヒリ氏インタビュー仏誌掲載

24日発売の仏週刊誌マリアンヌは、オサマ・ビンラディン氏の側近として知られるエジプト人アイマン・ザワヒリ氏への電話インタビューを掲載した。同氏は「本当の戦いはこれからだ。そのための方法として、自爆攻撃は最も効果的だ」と、テロ継続をにおわせている。
アルカイダ幹部がアフガニスタン東部のトラボラ地区に追いつめられたと報じられたことについて、ザワヒリ氏は「アフガンの軍人が言うでたらめを米国が信じ込んでいるだけだ。ビンラディンは洞くつになど隠れていない。我々は、米国が支配したと思っている都市周辺にいるかも知れない」と話したとされる。
同誌によると、インタビューは9日、ロンドン発行のアラビア語週刊誌アルマジャラの記者がアフガニスタンで実現させた。ザワヒリ氏を継続的に追ってきた記者で信ぴょう性は高いと主張している。ザワヒリ氏については、米軍の空爆による負傷説、死亡説が12月初旬から流れていた。(12/24)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2001122401151.html


[朝日新聞12月27日]
新しいビデオで再び憶測呼ぶ ビンラディン氏の所在

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラが26日、米国が同時多発テロの首謀者とみるオサマ・ビンラディン氏の新たなビデオを放映した。録画時期は不明だが、健在ぶりを自己顕示するかのような映像が出てきたことで、死亡説も出ていた同氏をめぐる情報はさらに混乱してきた。米国は撮影の時期などを慎重に調べている。
ビンラディン氏は、米軍空爆開始から1カ月たった11月上旬に、アフガニスタンの首都カブール近郊でパキスタン人記者と会見したのを最後に、ぱったりと姿をくらませている。
その後、米軍が猛攻撃を加えた東部トラボラの洞くつ地帯で見かけた、無線交信の肉声を傍受した、はたまたパキスタン側の部族地域に逃亡した、などと情報が飛び交った。
カブールの外交筋の間では最近、「ビンラディン氏は死亡した可能性が強まっている」との観測が流れていた。米軍のフランクス中央軍司令官や米英軍の対アフガン作戦のキース報道官も、死亡を可能性の一つとみる発言をした。結局、米軍は明確な所在情報をつかめておらず、トラボラ地区を主な標的とした攻撃態勢を解けずにいるようだ。洞くつ内の兵士を熱風で攻撃する新型爆弾の投入も検討されている。
たとえ死亡していたとしても、米国としては遺体を発見したうえで、DNA鑑定などをしない限り、断定するわけにはいかない。拙速に死亡説を打ち出した後に、同氏の映像やメッセージが流されたりすれば、面目を失うことになる。
カブールのある外交筋は「米軍は現段階では、あえて遺体発見には乗り出さず、アフガン東部や南部に残るアルカイダの残党狩りを徹底したいのだろう」とみる。
死亡説のほかに、パキスタン潜伏説も依然根強い。だが、米軍のアフガン攻撃を支持したムシャラフ政権にとって、国境地帯に潜伏されたり、インドとの係争の地カシミールに逃げ込んだりされるのはやっかいな事態だ。訪問先の北京で、ムシャラフ大統領が死亡説を語ったのは、パキスタン内にはいないとのメッセージを国内外に送るためと見られる。
こうした憶測が交錯するタイミングで、ビンラディン氏との太いパイプを持つアルジャジーラ・テレビが映像を流した。パキスタン経由で郵送したとされる人物はなぞだが、ビンラディン氏につながるアルカイダの残党グループが、同氏と組織の健在ぶりを誇示しようとした可能性がある。(12/27)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2001122702686.html


[朝日新聞1月4日]
空から背広のビンラディン氏 米軍がビラで投降呼びかけ

「人殺しで臆病者のオサマ・ビンラディンは君たちを見捨てた!」
米国防総省は、オサマ・ビンラディン氏が描かれたビラをアフガニスタン上空からまいた。
アルカイダ兵らに投降を呼びかけるビラの同氏は、あごひげがなく、背広を着て、ネクタイを締めている。(01/04)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002010401908.html


[朝日新聞1月5日]
アルカイダ捜索中の地元部隊で仲間割れ、5人死亡

アフガニスタン北東部ジャララバードの消息筋によると、ナンガハル州チャパルハル周辺でアルカイダ残党の捜索をしていた地元部隊が3日、仲間割れを起こして銃撃戦になり、5人が死亡、6人がけがをした。事件に関係した数人が5日に逮捕されたという。
消息筋によると、カディール州知事の部隊とザマン同州司令官の部隊が捜索に当たっていた。ザマン部隊が「この地域にはアルカイダはいない。我々の仲間だ」と主張したがカディール部隊が捜索を続けたため、銃撃戦になったという。(01/05)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002010501353.html


[朝日新聞1月8日]
アフガン民間の米空爆死者、同時テロ犠牲者上回る 米誌

米大学教授が集計
7日付の米週刊誌タイム最新号(電子版)は、米ニューハンプシャー大学のマーク・ヘロルド教授(経済学)の集計として、米軍の空爆によるアフガニスタンでの民間人の死者は昨年12月6日時点で3767人に達し、米同時多発テロの犠牲者数を上回ったと報じた。テロの犠牲者は同月19日時点で3225人と伝えられていた。
タイム誌によると、教授が用いたデータの大半は空爆に関する報道を基にしている。同誌は「信ぴょう性には疑問が残る」と付け加えた。
空爆の犠牲者数について、アフガニスタン暫定政府や国際人権団体は、現時点での信頼の置ける調査は不可能としている。一方、米国防総省は「歴史上もっとも民間人の犠牲者が少ない戦争」と主張している。
米空爆による犠牲者はその後も増え続け、先月30日には東部パクティア州で村人100人以上が死亡。同月22日の暫定政権発足式に向かう地方指導者が乗った車列への爆撃で65人が死亡したと報じられている。同誌はこの2件について、米国防総省高官の見方として「地方有力者が政敵追い落としのため、故意に誤った情報を米軍に流した可能性がある」と伝えた。(01/08)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002010702055.html


[朝日新聞1月11日]
米、フィリピンへ特殊部隊派遣 テロ掃討を支援

米国防総省は10日までに、フィリピンのテロ組織掃討を支援するために、米特殊部隊を派遣した。AP通信などに同省当局者が明らかにした。今月内にも100人以上の米軍が展開し、フィリピン国軍の訓練のほか、前線にも同行する。米軍の「不朽の自由」作戦をめぐり、アフガニスタンとその周辺以外での特殊部隊の展開を同省が認めたのは初めて。対テロ軍事作戦は第2段階へ入る。
AP通信によると、フィリピンで活動を始めたのは約20人の特殊部隊の先遣隊で、1週間以内にも到着が始まる本部隊の駐留準備を進めている。最終的に展開する米軍の規模について、米CNNは国防総省の方針として、特殊部隊100人以上を含む計約500人を投入すると報じた。
作戦の標的は、米政府がオサマ・ビンラディン氏と関係がある組織としているイスラム過激派組織アブサヤフ。米部隊は、アブサヤフの掃討を進めている国軍に訓練や作戦の助言をするとされる。しかしCNNによると、米部隊は戦闘の前線にも同行。その際何らかの直接行動をとることも比政府に打診しているという。
比国内では、米国人人質を依然として拘束しているアブサヤフに対し米軍が直接の戦闘行動に入ることを警戒する世論が出ている。そのためラムズフェルド国防長官は同日も「米軍の将来の作戦については話せない」と、詳細への言及を避けた。
アフガンに続く対テロ戦の候補地についてウォルフォビッツ米国防副長官は今月、フィリピン、ソマリア、イエメン、インドネシアを挙げた。米国は、その中で軍事協力の関係がもともと深いフィリピンで合同の作戦を優先展開し、並行してソマリアなどでのテロ組織アルカイダ掃討に入る準備を進める模様だ。
昨年11月のアロヨ比大統領の訪米時に、両国は対テロ戦の協力関係に合意。米国は国軍強化に総額1億ドル相当を供与することを約束した。米軍はすでにC130輸送機や多目的ヘリ8機、ライフル銃3万丁などを提供。米部隊の増派に合わせ、さらに航空機や船舶を投入する。(01/11)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002011100339.html


[朝日新聞1月24日]
アルカイダ兵士の扱いで米批判強める 国連人権機関など

米軍がアフガニスタンからキューバのグアンタナモ基地に移送し、抑留しているアルカイダ兵士の扱いについて、国連人権機関や赤十字国際委員会(ICRC)が批判を強めている。現地で抑留者の聞き取り調査を進めているICRCの専門家チームは来週早々にも同基地の責任者に、ジュネーブ条約で人権を保障された「戦争捕虜」と認め、待遇を改善するよう求める報告書を提出する。
ICRCの専門家チーム4人は18日にグアンタナモ基地に到着、米政府の許可を得て約140人の抑留者からの聞き取り調査を始めた。
ICRCスポークスマンのマカレナ・アギラールさんは「聞き取り調査は個人面接で収容状態を調べるのが目的だ」という。この調査をふまえ、米国に待遇改善要求を出すという。
国連人権機関が懸念するのはジュネーブ条約にのっとった対応を米政府がとっていない点だ。米国は兵士を「非合法的な戦闘員」と位置づけ、「戦争捕虜」とは見なしていない。ICRCのチームが現地入りした後に、米国防総省が手錠をかけられて地べたに座る抑留者の写真を公開したことについて、アギラールさんは「暴行や脅迫、侮辱、大衆の好奇心から捕虜を保護しなければならない、と規定したジュネーブ条約13条を思い起こすべきだ」と批判する。
捕虜の待遇に関するジュネーブ条約は戦争捕虜かどうか疑問のある場合、権限のある裁判所が決めるとし、それまでの間は同条約の保護を受ける、と規定している。国連人権機関やICRCは、米国の対応はこうした規定に反するとの立場だ。(01/24)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002012302750.html


[朝日新聞1月30日]
イラン「内政干渉」と非難 米大統領の「脅威」演説に

国営イラン通信によると、イランのハラジ外相は30日、ブッシュ米大統領が一般教書演説で、大量破壊兵器の開発で米国に脅威を与えている「テロ支援国家」として、イランを名指ししたことについて、「内政干渉だ」と非難した。
外相はさらに「演説はごう慢であり、中東の問題から目をそらし、パレスチナ人を抑圧するイスラエルを支え続けるための世論形成を狙っている」と批判した。
米国とイランは昨年9月の同時多発テロ直後、ハタミ大統領が米国民への哀悼とテロ非難の声明を出すなどして関係改善の兆しがみえた。
しかしその後、米国がパレスチナ武器密輸事件への関与をめぐってイランを強く非難。また、オサマ・ビンラディン氏率いる武装組織アルカイダの活動家がアフガニスタンからイランに越境していると指摘した。
イランはこれらを否定したうえで、「米国のイラン敵視政策」として反発を強めていた。さらに、レバノン南部でイスラエルへの武装闘争を続けるイスラム教シーア派ヒズボラへの支援をめぐって、「抵抗運動」と主張するイランに対し、米国は「テロ支援」と非難、両国の溝が広がっていた。今回のブッシュ米大統領演説で関係改善はさらに難しくなったといえそうだ。(01/30)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002013002865.html


[朝日新聞1月31日]
依然手がかりなし パキスタンでの米紙記者行方不明事件

パキスタン警察当局は30日、米紙ウォールストリート・ジャーナルのダニエル・パール記者(38)が同国内で行方不明になった事件にからみ、イスラム原理主義団体指導者の家族ら十数人を拘束した。しかし、居どころを示す有力な手がかりは得られていないという。
当局は、パール記者が行方不明になる直前、イスラマバード近郊のラワルピンディで、イスラム原理主義団体の指導者であるパキスタン人男性と接触していたとの見方を強め、男性の自宅を捜索した。男性は、テロ組織アルカイダの活動家である可能性も高いという。
男性本人は、パール記者が行方不明になった後姿を消している。
パール記者は、パキスタン南部のカラチに滞在していたが23日に連絡を絶った。その後、「パキスタン主権回復国民運動」を名乗る団体から同記者の写真が送り付けられている。パキスタン政府はこの団体を「聞いたことがない」としている。
(01/31)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002013002843.html


[朝日新聞2月2日]
米大統領、2機目突入で戦争決意 米紙が9・11検証

昨年9月11日深夜、ホワイトハウスのブッシュ米大統領は、正体不明の飛行機が見つかったとの報に短パン姿で避難した。その日の日記には「21世紀の真珠湾だ」と記された−−。同時多発テロ事件直後の米政権の動きを追った特集記事を米ワシントン・ポスト紙が連載中だ。ウォーターゲート事件報道で有名なボブ・ウッドワード記者のチームが取り組んだ「9月の10日間」。聞き取りを基に、「2機目突入で戦争を決意した」(大統領)という政権の動揺と対テロ政策形成の内幕を日を追って検証している。
9月11日朝。大統領はフロリダ州を視察中だった。世界貿易センタービルに飛行機が突入したと聞き、「パイロットが心臓発作を起こしたに違いない」とカード首席補佐官に話した。2機目突入で「米国への宣戦布告だ。その瞬間、戦争を始めると決意した」と大統領は回想する。
「テロは放置できない」。午前9時半、大統領は米国民にメッセージを発した。父のブッシュ元大統領が90年8月、イラクのクウェート侵攻に際して述べた「これは放置できない」が念頭にあった。午後、大統領は両親に電話する。思いもかけない中西部の町にいた。

大統領「そんなところで何をしているの」
父「おまえが飛行機を着陸させたんだよ」
米国上空を飛んでいた4546機はすべて強制着陸させられていた。
自爆テロの進行中、ホワイトハウスが最も緊迫したのは、未確認の飛行機の接近が判明したときだ。

武官「80マイル(約130キロ)先に飛行機がいます。戦闘機を交戦させますか」
チェイニー副大統領「交戦させろ」
武官「60マイルです。命令はまだ有効ですか」
副大統領「もちろん」

数分後、飛行機が墜落したと報告があった。居合わせた人は命令が実行されたと思った。大統領は専用機から問い合わせた。「我々が撃墜したのか」。後に乗客がハイジャック犯に抵抗して墜落したと分かったユナイテッド航空93便だった。
副大統領は、フロリダからワシントンに向かっていたブッシュ氏に、専用機が狙われていると告げた。脅迫電話があり、その中で「エンジェル」という大統領機の暗号名を使ったとされた。内部情報が筒抜けだとホワイトハウスに恐怖が走った。スタッフが脅迫内容を報告する際に暗号名を使い、それが誤って伝わっていたのだが。
当日夜、ワシントンに戻った大統領はテレビ演説に臨んだ。草稿には「テロを計画した者と、それを許容した者と区別はない」とあった。大統領は「あいまい過ぎる」と言うと、ほとんど相談しないまま「かくまう者と区別はない」と自らキーワードを作り出した。
11日夜11時過ぎ、警護担当者がホワイトハウスの寝室に飛び込んできた。正体不明の飛行機が発見されたという。大統領夫妻は、あわてて地下ごうに避難する。ブッシュ氏は短パンとTシャツ姿だった。この情報もまもなく間違いと判明した。
ブッシュ氏はこの日、日記にこうつづった。「21世紀の真珠湾がきょう起こった」(02/02)

http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002020201381.html


[朝日新聞2月4日]
「すでに死亡」いたずらメールに捜査混乱 米紙記者誘拐

パキスタンで米国人のダニエル・パール記者が誘拐された事件で、3日、米テレビなどが「記者の遺体発見」と報じたが、否定された。報道機関や米大使館などに次々といたずらの電子メールや電話があり、捜査側が振り回されているのが実情だ。
カラチの警察当局によると、「パールは死んでいる」とのメールをイスラマバードの米大使館に送った発信元は、ラホールに住む16歳の少年。カラチの捜査本部に連行したが、単なるいたずらだったことが分かり、3日釈放された。イスラマバードでは米大使館へ身代金を要求する電話がかけられた民家に踏み込んだが、これも10代の少年のいたずらだと判明。
「遺体を墓場に埋める」という米報道機関への別のメールに基づき、カラチの警察が2日から3日にかけてカラチ周辺の墓場を捜索したところ、身元不明の遺体が見つかり、誤報のきっかけになった。
メールには差出人不明のものに交じって誘拐犯が名乗る「パキスタン主権回復国民運動」の名前を使うものもあり、捜査陣も「真剣に対処せざるを得ない」(カラチ警察)と頭を痛めている。(02/04)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002020402051.html


[朝日新聞2月5日]
アルカイダのテロリスト10万人? 演説数時間前に修正

「悪の枢軸」で波紋を呼んでいるブッシュ米大統領の一般教書演説で、目玉の1つは「アルカイダが訓練した『殺し屋』10万人が、時限爆弾のように世界に散らばっている」という警告になるはずだった−−4日発売の米ニューズウィーク誌がこんな内幕を暴露している。「人数があまりに過剰」と驚いた米中央情報局(CIA)が進言して、演説の数時間前に「何万人もが訓練された」という表現に下方修正された、という。
同誌によると、演説の最終草稿では「最高10万人」だった。「1万5000人から2万人を超えることはない」というCIAの進言で、手直しされたという。
ホワイトハウスは事前に記者たちに、演説には「驚くべきニュースがある」と10万人という数字をもらしていた。演説の表現が変わった後も、10万人は「(アフガニスタンで内戦が始まった)79年から訓練を受けた総数」と強弁している。だが、同誌は「当時はソ連の侵攻に対抗するためCIAが彼らを支援していた」と指摘している。
サウジアラビアの前情報機関トップは、CIAの見積もりもまだ多すぎ、実際は「2000人から3000人を超えない」数で、しかも米軍の攻撃の後はもっと減っているはずだ、とみている。
(02/05)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002020500073.html


[朝日新聞2月8日]
タリバーン兵にジュネーブ条約適用、でも捕虜資格は否定

ブッシュ米大統領は7日、アフガニスタンで捕らえたタリバーン兵に、戦時における捕虜の待遇を定めたジュネーブ条約を適用することを決めた。ただし、条約を適用しても捕虜とは認められないとの立場で、米軍の拘束下にある兵士たちの処遇に実質的な変化はない。テロ組織アルカイダ兵については、同条約は適用されないとの主張を崩していない。国際社会の非難をうけて、いったん部分的に条約を適用した上で捕虜資格を否定した形だ。
フライシャー大統領報道官によると、タリバーン兵の場合は、米政府がタリバーンをアフガニスタンの正統な政府として承認していなかったものの、国家としてのアフガニスタンがジュネーブ条約の当事国であることから、条約適用を認めた。アルカイダについては、「国際的なテロ組織であり、条約の当事者ではない」と否定した。
その上で、報道官は、捕虜として認められるための国際法上の条件として、(1)軍の組織階級への所属(2)軍服などの着用(3)明確に分かる形で武器を携行(4)戦争の法と慣習に従った軍事行動−−の4項目を挙げ、タリバーン兵は、一般市民と見分けがつかない格好で、アルカイダのテロを支援していたとして、捕虜の資格を満たしていないとの米政権の解釈を示した。
この問題は、キューバのグアンタナモ米海軍基地に収容したタリバーンとアルカイダの兵士の処遇について欧州諸国などから批判が寄せられて焦点になった。大統領はいったんジュネーブ条約の適用を否定したが、将来、米軍兵士が拘束された場合に同様に条約適用を拒否されることを憂慮したパウエル国務長官や軍部からの見直しを求める声が出ていた。(02/08)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002020800394.html


[朝日新聞2月8日]
ビンラディン氏お好みメニュー70種がレストランに登場

アフガニスタンのカンダハルにあるレストランで、オサマ・ビンラディン氏の元料理人を名乗る男性が「ビンラディン氏が好きだった料理」を集めたメニューを作り、話題を呼んでいる。パキスタンの英字紙ニューズが7日報じた。
ビンラディン氏に料理人として13年間仕えたというアクラムさんが同氏お気に入りの料理70種類をそろえた。最上位にランクされたのはウズラ料理。アクラムさんによると、しばしば部下に生きのいいウズラを捕獲するよう命令していたという。ヨーグルトで煮込んだ鶏や羊も好物だった。
ただ、質素な食生活で知られたビンラディン氏がそこまで執着してウズラを食べたかどうか怪しむ声も現地では出ているという。(02/08)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002020800225.html


[朝日新聞2月10日]
米演習で比アロヨ大統領「反対は非国民」呼ばわり

どちらが本当のフィリピン人か――イスラム過激派組織アブサヤフ掃討を視野に入れ、比南部で行われている米比合同軍事演習「バリカタン02―1」で、アロヨ大統領が反対派を非難した発言をめぐり、議論が高まっている。米軍支援を支持しない国民を「フィリピン人ではない」と切り捨てたもので、左派系団体などは「大統領こそ我が国の恥だ」と反発している。
大統領は8日、声明で「友人の支援に反対する人はフィリピン人ではない。テロの保護者、殺人者の仲間だ。支援国よりアブサヤフやオサマ・ビンラディン側を愛しているのだ」などと述べた。国民の一部で、演習反対の声があることにいらだったものとみられる。
発言後、流行中の携帯電話の文字メールで「GMA(大統領の愛称)に反する人はフィリピン人でないのか」という疑問や、「テロリストより大統領へ。私は純粋のフィリピン人です」というジョークが流れている。プロテスタント系団体は9日、「国民であることをあざ笑う言葉に、抗議しよう」とする声明を出した。
最近、大統領支持から離れた左派系団体バヤンのメンバーは「ブッシュ(米大統領)のまねでタフに話そうと思ったのだろうが、ばかげている」と強く非難した。(02/10)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/other.html


[朝日新聞2月11日]
イラン革命記念日、反米一色に

イスラム革命から23年の11日、イラン各地で革命を記念する集会が開かれた。ブッシュ米大統領がイランを「悪の枢軸」と非難した後だけに反米一色となり、ハタミ大統領も演説で「イラン国民を根拠なく侮辱することは許さない」と米国を批判した。米国での同時多発テロ後に出ていた対米関係の改善を模索する動きは当面、後退を余儀なくされそうだ。
テヘラン西部のアザディ(自由)広場には数十万人が集まり、「ブッシュはドラキュラだ」などの横断幕を掲げ、米国人をかたどった人形を焼いて気勢を上げた。
ハタミ大統領は「米国の政策はシオニストに影響されている」とも述べ、ブッシュ発言の背景にはイスラエルの圧力があるとの見方を示した。1月上旬にイスラエルがパレスチナ自治区に向かう密輸船から50トンのイラン製武器が見つかったと発表してから米国のイラン批判が高まっていることを意識した模様だ。
ハタミ大統領を支える改革派の間からは、隣国アフガニスタンでのテロ対策で米国と対話を始めることがイランの国益になるとの声も上がっていた。
しかし、ブッシュ米大統領が1月末に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、イラクとともにイランを「悪の枢軸」と名指しして以降、こうした発言は影を潜めた。(02/11)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021100915.html


[朝日新聞2月11日]
元義勇兵ら約900人の釈放要求 パキスタン

11日付のパキスタン有力紙ニューズによると、パキスタン政府はアフガニスタン暫定政権に対し、アフガン国内で刑務所などに収監されているパキスタン人877人の名簿を提出し、釈放を要求した。昨秋以降にタリバーン支援のためにアフガンに入国した義勇兵が中心。各地の北部同盟系の軍幹部らは、暫定政権を通さずにこれらの家族に手紙を出し、釈放の条件として1人当たり5000〜1万ドルの金銭を支払うよう求めており、パキスタン国内で問題になっている。
今月上旬にパキスタンを訪問したカルザイ暫定行政機構議長(首相)に、ムシャラフ大統領が要請した。アフガン国内には、これらを含めて数千人のパキスタン人が捕らえられているという。(02/11)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021100932.html


[朝日新聞2月11日]
ビンラディン氏死亡?の現場で遺体の一部採取 米軍

米中央軍司令部は10日、米無人偵察機による攻撃でアルカイダの幹部が死亡したとみられるアフガニスタン東部の現場で、遺体を捜索している米部隊が「法医学的な証拠」を採取したことを明らかにした。
同司令部のスポークスマンによると、第101空挺(くうてい)師団の約50人がザワル付近の現場に入り、「法医学的な証拠」を採取した。死者のものとされる皮膚や血液、毛髪などで、オサマ・ビンラディン氏に関するDNA情報の確認もするとみられる。現場に残されていた武器や文書なども押収した模様。
米中央情報局(CIA)の無人偵察機が4日のミサイル攻撃で、アルカイダのものとみられる車列を破壊。米メディアは偵察機のカメラが長身のひげをはやした男を捕らえたと報じており、ビンラディン氏ではないかとの憶測が流れている。
上院特別情報委員会のグラハム委員長はNBCテレビの番組で「ビンラディン氏は生存している可能性が高いとの情報はあるが、どこかは分からない」と述べた。
11日付のワシントン・ポスト紙は、死者は民間人で、米軍の誤爆の可能性が強いとの地元住民の証言を伝えている。
ビンラディン氏と疑われた男性は長身で、他の2人と一緒に、アルカイダが逃げた施設などでくず鉄を集めていたという。(02/11)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021100414.html


[朝日新聞2月16日]
イラン、アルカイダ活動家ら150人を逮捕

国営イラン通信は15日、情報筋の話として、イラン政府がアルカイダの活動家やタリバーン強硬派150人をパキスタン国境で逮捕したと伝えた。同通信はハタミ大統領らの改革派寄りで、米国がイランへの批判を強める中で、テロ対策に協力しているとの姿勢を強調する意図があると見られる。
逮捕の時期は明らかにしていない。逮捕者の中にはアラブ人のほか、フランス、英国、ベルギー、スペイン、オランダのパスポートを持った者が含まれている。これまでの調べでは、大半が昨年10月の米軍による空爆が始まって以降にアフガニスタンに入った活動家で、アルカイダの幹部は含まれていないという。
同通信は、「一行はパキスタン中部の町クエッタからイラン国境まで750キロを、パキスタン治安当局にとがめられることなく移動してきた」というイラン情報筋の話を伝えており、パキスタンの関与を強くにじませている。
米国は、アルカイダの活動家がアフガニスタンからイランに逃亡していると指摘し、イランを「悪の枢軸」の一つに名指しするなど批判を強めている。イラン外務省は米国の指摘を否定している。(02/16)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021600016.html


[朝日新聞2月17日]
アフガン治安部隊の監視所を武装集団が襲撃 カブール

アフガニスタンに展開している国際治安支援部隊(ISAF)によると、カブール市内の監視所に16日早朝、武装グループが突然攻撃を仕掛け、英国兵との間で激しい銃撃戦が起きた。
発生時は夜明け前で、監視所にいた6人の兵士は脱出し、けが人はなかった。武装グループの行方はつかめていない。現場近くで1人の遺体が見つかったが、事件との関連は不明という。ISAFが交戦状態に入ったのは昨年12月の派遣以来初めて。
(02/17)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021601683.html


[朝日新聞2月18日]
150人の逮捕者にアルカイダ活動家いない イラン外相

イランのハラジ外相は18日の記者会見で、イラン政府がパキスタン国境で逮捕した150人にはアルカイダの活動家は含まれていないと述べた。国営イラン通信は15日、逮捕者にアルカイダの活動家が含まれていると報じていた。
ハラジ外相は、「逮捕したのはタリバーンの支援者とその家族で、40人は女性、70人から80人は子どもだ」と説明した。米国は、アルカイダの活動家がイランに逃げ込んでいると批判しているが、外相は改めて否定した。(02/18)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021802526.html


[朝日新聞2月18日]
永平寺と金剛峯寺が初の交流、高野山で世界平和求め声明

宗派の違う高野山真言宗総本山金剛峯寺(和歌山県高野町)と曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)が18日、金剛峯寺で、世界平和を訴える共同声明を発表した。密教と禅宗の交流は極めて珍しく、両寺の交流は史上初めてという。
高野山真言宗は、平安時代に唐で学んだ空海が宗祖。一方、曹洞宗は宋で修行した道元が鎌倉時代に開いた。共同声明では、同時多発テロを受け、「人類の平和と共存・共栄を目指し、世界が対話の席につくように」と訴えている。
両寺は今年750回忌を迎える道元の法要を5月に高野山で開くほか、今後、僧の交流を進めていく。
また、交流の一環として、両寺とデザイン会社などが協力し、金剛峯寺が所蔵する国指定重要文化財の絹本著色両界曼荼羅(まんだら)図(縦約420センチ、横390センチ)を復元する計画も発表された。この図は約850年前、平清盛が自らの血で一部を朱に染めて同寺に寄進したといわれるが、色のくすみが激しい。清盛の血が実際に付着しているのか科学的調査もするという。
土生川(はぶかわ)正道(しょうどう)・金剛峯寺宗務総長は「両宗は修行方法は違えども、その目的は同じ。全宇宙の調和を図案化した曼荼羅の復元は、世界平和へのメッセージになるはず」と話している。
(02/18)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002021802766.html


[朝日新聞2月22日]
パキスタン情報機関、タリバーンに近い2部門を廃止へ

パキスタン軍と情報機関の高官がニューヨーク・タイムズ紙にこのほど明らかにしたところによると、ムシャラフ政権は国防省統合情報局(ISI)のうち、アフガニスタンのタリバーンやカシミールのイスラム武装勢力と密接な関係にあった2部門の廃止に着手したという。
ISIはパキスタン軍の中でも対インドの情報収集・工作などにたずさわる隠密部隊で、最強の地位を保って歴代の国家指導者には組織改編などはタブー視されていた。しかし、ムシャラフ政権はアフガン危機を契機にISIのタリバーン関係部門を縮小・閉鎖するなど改革を進めていた。
ISIの規模は公表されていないが、同紙によれば約1万人の要員がおり、パキスタン高官らは2部門の廃止で、ISI要員の40%、約4000人が削減されると見込んでいる。
一方、同紙の報道に対して21日、アジズ・カーン外務省報道官は「報道は事実無根で偏向している」と否定した。(02/22)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022200326.html


[朝日新聞2月23日]
アフガン難民に古着届けたモスク、24日に帰国報告会

アフガニスタン難民に冬物の古着を送り届けた、東京都豊島区のモスク「マスジド大塚」が24日、北区で「帰国報告会」を開く。同モスクによると、段ボール箱が約900個入るコンテナを計41個送り、パキスタンの難民キャンプやアフガニスタンで古着を順次配布している。1、2便で送った古着については8、9割方配り終えた。同モスクの担当者は「現地では古着が不足しており、とても喜ばれた」と話している。
同モスクは「アフガニスタン難民を凍死から救おう」と、日本国内で古着を募り、反響を呼んだ。古着は昨年11月から3回、船便でパキスタンへと運ばれ、現地の非政府組織(NGO)の協力を受け、同国内の難民キャンプやアフガニスタンで配られた。
昨年11月中旬に発送した1便の古着はパキスタン西部やアフガニスタン南部で、同12月下旬に送った分はパキスタン北西部で配った。今年1月下旬に船便で出した古着は3月初めに現地に届く予定で、できればアフガニスタンで配布したいという。
報告会は午後6時30分〜9時、東京都北区王子1丁目の「北とぴあ」7階第2研修室で。(02/23)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022301483.html


[朝日新聞2月24日]
ビンラディン氏、カシミール地方に潜伏 英紙報道

米同時多発テロの首謀者とされるオサマ・ビンラディン氏が、カシミール地方のインド側支配地域に潜伏している可能性が高いとして、米英の特殊部隊が共同で捜索していると23日付の英紙デーリー・テレグラフが報じた。しかし、インドでの報道では、同国軍当局者は米英軍の展開を否定した。
英紙によると、英軍特殊空てい部隊(SAS)と米陸軍のデルタフォースの共同部隊計40人で、SASは武器の使用を厳しく制限され、交信傍受や人の移動の追跡など情報収集に限った活動をしているという。
ビンラディン氏を保護しているとみられるのはイスラム過激派組織「ハルカトゥル・ムジャヒディン」。(02/24)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022301569.html


[朝日新聞2月24日]
ビンラディン氏生存と米政府高官 NYタイムズ紙

「ビンラディン氏はまだ生きているようだ」。24日付ニューヨーク・タイムズ紙は、ワシントン発でこう報じた。複数の米政府高官が1月段階で現地から得た情報に基づく判断だという。
同紙によると、米軍はビンラディン氏らの潜伏先としてアフガン東部のトラボラ地区などに攻撃を続けたが、現在は、アフガン南部のパキスタンとまたがる山岳地域で生存している、と判断しているという。
政府高官らは「彼が生きているのはほぼ間違いない」と述べたが、1月段階で得られた情報以外に「生存」を示す情報があるのかは、説明していない。
米国寄りに大きくかじを切っているパキスタンのムシャラフ大統領は、先の訪米の際などに、ビンラディン氏は「死んでいると思う」と繰り返した。同紙は「生きているとなれば、パキスタンが米国に寄せる情報の信ぴょう性が問題になる」と論じている。
同紙によると、ホワイトハウスはビンラディン氏が組織したテロ団体アルカイダの「重要テロリスト」を20〜25人とみており、これまでそのうち6人が米軍の攻撃で死亡したと判断しているという。(02/24)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022400802.html


[朝日新聞2月24日]
米記者の殺害ビデオは3部構成 「殺しのプロ」

米ウォールストリート・ジャーナル紙のパール記者誘拐・殺人事件を捜査しているパキスタン・シンド州の捜査当局者は23日、犯行グループがカラチの米総領事館に送りつけたビデオは(1)処刑寸前の光景(2)処刑開始(3)処刑後の計三つの場面から構成されていたことを明らかにした。
捜査本部は犯行グループが最初から殺害する目的で誘拐し、処刑の経過をビデオに収録するという残忍な犯罪だったとしている。
捜査当局者は「犯人らは殺しのプロで、このようなむごいカラー映像でテロ効果を強めようとした」とみている。(02/24)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022400070.html


[朝日新聞2月24日]
魂まで奪えない テロリストに殺害された記者の妻が声明

「テロリストたちは夫の生命は奪ったが、魂まで奪うことはできなかった」−−パキスタンでイスラム過激派と見られるテロリストに誘拐・殺害された米ウォールストリート・ジャーナル紙のパール記者の妻マリアンヌさん(37)は「テロに屈しなかった夫を誇りに思う」という声明を発表した。
妊娠7カ月のマリアンヌさんは、残忍な殺害ビデオを送りつけた犯人には「最も残酷で卑劣な方法で夫を殺した」と憤った。
しかし、「報復は容易だろうが、テロをはびこらせた私たち自身の責任を率直に問いかけるほうが大事だ」と指摘。各地から寄せられた支持と激励に感謝し、生まれてくる子どもに「パパはテロをなくすために、報復ではなく、愛や共感、友情を求めたのだと語ってあげられる」としたためている。
カラチ市内にあるアパートで、夫の遺体が戻るまで待つという。(02/24)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022401314.html


[朝日新聞3月1日]
米、報復核攻撃に備え「影の政府」 高官百人地下施設に

米ブッシュ政権は、テロリストが核攻撃をしかけても連邦政府の機能が維持できるように、政府高官約100人からなる「影の政府(シャドーガバメント)」を、秘密の地下施設で運用している、と1日付のワシントン・ポスト紙が報じた。「影の政府」は50年代のアイゼンハワー政権がソ連の核攻撃に備えて計画を策定していたが、実際に運用されるのは今回が初めてだという。
米国がテロの第2撃として恐れているのは、核兵器が使用される可能性だ。テロ組織アルカイダが核を持っている、という証拠は現時点ではないが、何らかの形で小型の核兵器を入手し、ワシントンを攻撃したら、連邦政府の機能が止まる危険性があるからだ。ポスト紙によると、影の政府の機能は、食糧や水の供給を確保し、交通、エネルギー、通信のネットワークを維持することにある。その後、行政府の肩代わりをする。
昨年9月11日の同時多発テロ事件の発生から数時間後に、政府高官が軍のヘリコプターで、東海岸の2カ所に移動。規模は、テロに対する警戒度によって変わるが、70人から150人で90日ごとに交代。行く先を口外することも許されず、「出張」中ということになっている。
秘密拠点には、食糧、水、医薬品がそろい、自家発電も可能。ただし、コンピューターが古過ぎて、政府のデータベースにつながらないといった問題も出ているという。(03/01)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030102810.html


[朝日新聞3月1日]
対テロ貢献リスト漏れで、米大使が謝罪、リスト訂正

米国防総省が対テロ戦争への貢献に謝意を表しした26カ国のリストに日本が含まれていなかった問題で、米国のベーカー駐日大使は28日、川口外相と中谷防衛庁長官に相次いで電話し、「国防総省内の手違いであり、遺憾で申し訳ない」と謝罪した。外相は「遺憾である。今後、このようなことが起こらないようにして欲しい」と要求した。
手違いで日本が抜け落ちたことについて、防衛庁幹部は「単純ミスだからこそ、深刻な問題だ。成熟した同盟関係になるのは難しいと感じた」と語っている。リストは国防総省が27日に訂正し、日本も加えられた。
(03/01)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002022802814.html


[朝日新聞3月2日]
収容兵200人がハンガーストライキ 米の待遇に抗議

キューバのグアンタナモ米海軍基地に収容されているアルカイダとタリバーン兵約200人が2月28日、米軍当局の待遇に抗議して、ハンガーストライキに入った。祈りの最中に、ターバンを脱ぐよう注意されたことが直接の原因。
同基地を管轄する米南方軍によると、監視している米兵が27日夜、祈りをささげている収容者2人にターバンを脱ぐよう再三注意した。2人は最終的に命令に従ったが、107人が28日の朝食を拒否。昼食時には約190人に膨張。夜になっても、ハンガーストライキは続いているという。(03/02)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030200037.html


[朝日新聞3月4日]
アルカイダ潜伏地に新型爆弾投下 米軍、B52投入し攻撃継続

アフガニスタン暫定政権の国境・部族担当省によれば、東部パクティア州の州都ガルデス南東部の山岳地帯に潜んでいるアルカイダとタリバーンの残党に対して、米軍は1日から3日連続でB52爆撃機を使った攻撃を続けている。地上でも地元アフガン人勢力が攻撃している。この戦闘で3日までに米軍兵士1人が死亡、1人が負傷。アフガン人4人が死亡した。
また英BBCによれば、米軍は「サーモバリック爆弾」という大型爆弾を2発投下した。洞くつなどに潜むアルカイダ兵士を熱風と衝撃波で窒息させて殺す新型武器だ。
国境・部族担当省によれば、アルカイダの数は約500人〜600人で大半がアラブ人やチェチェン人だという。しかし、地元武装勢力は、抵抗しているアルカイダはもっと多く数千を上回る規模と見積もっている。
地上から戦車や大砲などで攻撃をかけている地元武装勢力約1000人のうち400人は最近、東部ホースト地方で米軍の訓練を受けた部隊だという。(03/04)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030301147.html


[朝日新聞3月6日]
アフガニスタンで米軍ヘリ墜落 米兵6人死亡か

米国防総省のクラーク報道官は4日、アフガニスタン東部ガルデス近郊の山岳地帯でアルカイダとタリバーン兵の掃討作戦に参加していた米軍の大型ヘリコプターMH47が同日撃墜され、「数人の米兵が死亡した」ことを明らかにした。昨年10月に始まった対アフガン軍事作戦で米軍機が撃墜されたのは初めて。同省筋によると6人が死亡、10人が負傷した。
またAFP通信など複数の報道によると、このほかにもヘリ1機が被弾し、兵士1人が死亡した。
今月に入って強化している残存勢力の掃討作戦には、米軍や地元のアフガン人勢力のほか、オーストラリアとカナダ、フランス、ドイツ、デンマーク、ノルウェー部隊も参加している。
同報道官によると、米軍は4日、特殊部隊と第10山岳師団、第101空挺(くうてい)師団から1000人以上を動員。この地上軍の進撃をB1、B52爆撃機、F15戦闘機、AC130対地攻撃機などで空爆支援し、空陸からの攻撃を強めていた。だが数百人規模のアルカイダとタリバーン兵による「非常に激しい抵抗に遭い、激しい交戦を続けている」と述べ、抵抗が根強いことを認めた。(03/05)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030500029.html


[朝日新聞3月6日]
アナコンダ作戦強化、カブールの基地に千人越す地上部隊

アフガニスタンに展開する米軍は5日、東部パクティア州でタリバーンやアルカイダの残存兵を掃討する「アナコンダ作戦」で、米攻撃ヘリの撃墜や米兵の死亡が相次いだ事態を受けて、首都カブールのバグラム空軍基地に1000人を超す規模の地上部隊を集結させた模様だ。アフガン当局筋が明らかにした。
1日に開始された米軍の空爆は5日も続いている。同基地に移動した主力部隊は、最近まで南部カンダハルでアルカイダ兵の潜む洞くつの破壊などの戦闘に投入されていた地上軍。旧ソ連が建設したバグラム基地を拠点に、約150キロ南方のパクティア州の戦場へ派兵される。地元の支援勢力とともに、地上戦で残存兵の徹底的な壊滅を狙うとみられる。
パクティア州の険しい山岳地帯には、まだ数千人の残存兵が渓谷や地下洞くつに潜伏している。米軍は新型爆弾を投入し空爆を加えているが、夜間の奇襲や地上からヘリを狙い撃ちにされるなど抵抗は根強い。これまでに少なくとも7人の米兵が死亡し、負傷者も多数いる模様だ。現地の米軍幹部は「残存兵すべてが降伏するか死ぬまで作戦は続く」としている。(03/06)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030600325.html


[朝日新聞3月6日]
「息が絶えるまで米国と戦う」 タリバーン司令官が声明

アフガン・イスラム通信(AIP)によると、アフガニスタン東部のパクティア州ガルデス周辺で、米軍などとの戦闘を続けている旧タリバーン政権軍のサイフ・ムラー・マンスール司令官は5日、「息が絶えるまで米国に対するジハード(聖戦)を戦い、アフガンを防衛する」との声明を出した。声明は、「アフガンの試練の時だ。世界の全イスラム教徒に聖戦への参加を要請する」と述べている。同司令官は、テロ組織のアルカイダとタリバーンの残存兵の部隊を率いている模様だ。(03/06)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030502612.html


[朝日新聞3月6日]
アルカイダ、ネット使って再結集か 米高官明かす

アルカイダのメンバーがインターネットを通して、アフガニスタン国境付近のパキスタン国内などで組織の再結集をはかっている可能性があると、米政府高官が明らかにした。入手した電子メールのやり取りなどでわかったといい、新しいウェブサイトも見つかった。テロ対策専門家は、組織がインターネットを使った連絡への依存を強め、世界中のインターネットカフェで指示を受けるなどし、追跡が困難になりつつあるとしている。そうした動きの一部はパキスタン・バルチスタン州の村で確認されたという。米政府高官はこれらの村やカシミール地方がアルカイダの「聖域」になる可能性があると指摘した。(03/06)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030602744.html


[朝日新聞3月6日]
タリバーン兵らのDNA情報、FBIが登録方針

アシュクロフト米司法長官は5日の記者会見で、キューバのグアンタナモ米海軍基地に収容しているアルカイダとタリバーン兵から採取しているDNA情報について、米連邦捜査局(FBI)の犯罪者データに登録する方針を明らかにした。
同長官は、拘束者が将来解放され、米国に再びテロ攻撃をしかけても、容易に身元を特定できるようにするためだと説明。そのための法改正を近く議会に提案すると述べた。
現行法では、FBIは拘束者のDNA情報を利用できるが、犯罪者のデータベースに登録するこはできないため、法改正が必要だと述べた。(03/06)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030602419.html


[朝日新聞3月6日]
口座開設時の本人確認義務づけ テロ対策で新法案

金融庁は6日、テロリストへの資金提供を防ぐため、金融機関に対し顧客の本人確認を義務づける新たな法律案をまとめた。預貯金口座を新たに開いたり、200万円を超える現金を送金したりする際などに、運転免許証やパスポートといった証明書の提示が必要になる。近く国会に提出、02年度中の施行を目指す。
新法案の対象は民間金融機関のほか、郵便局や農協、証券会社、消費者金融など。法案では、金融機関は本人確認に応じない利用者との取引を拒否することができる。さらに、捜査当局が資金の流れを追跡できるよう、金融機関がすべての顧客との取引記録を7年間保存するよう義務づける。
不正行為を目的に、本人確認でうその申し立てをした利用者が処罰されるだけでなく、金融機関も処罰される。これまで金融機関は業界団体の取りきめに沿って本人確認をしていたが、法律をつくることで確認をさらに徹底。テロの資金源を断つのがねらいだ。(03/06)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030602290.html


[朝日新聞3月7日]
アナコンダ作戦で「敵の半数殺害」 米軍当局者

アフガニスタンに展開する米軍は6日、東部パクティア州でタリバーンやアルカイダの残存兵を掃討する「アナコンダ作戦」で、米攻撃ヘリの撃墜や米兵の死亡が相次いだ事態を受けて、約1000人の地上部隊を現地に投入した。
カブール郊外のバグラム空軍基地に集結した地上部隊は同日、激しい戦闘が続くパクティア州に移動。山岳地帯の洞くつなどに潜む残存兵の掃討作戦への参加に備えた。
洞くつなどへの空爆は6日も行われ、米軍当局者はAP通信に「少なくとも敵部隊の半数を殺した」と語った。
しかし、同州に再集結した残存兵の規模は、当初予想された数百人を上回る1000人以上と見られる。米軍や暫定政権部隊に対して、待ち伏せ攻撃などのゲリラ戦を展開している模様だ。(03/07)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030700075.html


[朝日新聞3月8日]
タリバーン司令官が戦闘声明 ゲリラ攻撃を予告

アフガニスタン東部パクティア州で、米軍などと戦闘を続けるタリバーンのマンスール司令官は7日、「勢力を結集し攻勢をかける」とする戦闘声明を発表した。アフガン・イスラム通信に電話で声明文を伝えた。
それによれば、同州で米軍などが続ける「アナコンダ(大蛇)作戦」に対し、潜伏勢力によるゲリラ攻撃を予告した。米側が「すでに敵勢力の半数を殺した」としたのに対し、声明は「死者はわずか20〜25人にすぎない」と反論した。
また、生死や所在が不明で米軍などが行方を捜索しているオマール師について、「今もタリバーンを指導している」とし健在であることを示唆した。(03/08)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002030803258.html


[朝日新聞3月11日]
米兵400人撤退開始 アフガン東部「アナコンダ」作戦

アフガニスタンからの情報によると、東部パクティア州でテロ組織アルカイダやタリバーンの掃討作戦に参加する米兵1000人余りのうち、約400人が11日までに撤収した。10日、カブール近郊のバグラム空軍基地で記者会見した米軍報道官は「作戦は継続する」と述べたが、兵力の補充については言及しなかった。
一方、現地からの報道によると、米兵の一部撤収とほぼ同時にアフガン暫定政権がタジク人部隊を同州に派遣したことに対し、地元のパシュトゥン人勢力指導者が反発し、暫定政権に部隊を引き上げるよう要求。民族間対立の新たな火種になる恐れも出ている。
パキスタンの有力英字紙ニューズは「パシュトゥン人が中心のタリバーン掃討には、タジク人の力が必要とみた米軍の意向ではないか」と指摘している。(03/11)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002031101825.html


[朝日新聞3月12日]
WTCに見立てた「光の塔」で犠牲者追悼 NY

同時多発テロで崩壊した世界貿易センター(WTC)ビルが半年後の11日夜、サーチライトの光で再現された。「光の追悼」と名付けられたこの企画は、同ビルゆかりのデザイナーらが発案したもの。ビル跡に近いふ頭から大型の電球各44個で2本の「光の塔」を立ち上げ、旅客機が突入して崩れた南北タワーの姿を浮かび上がらせた。
この「光の塔」は約30キロ離れたところからも見えるという。発案者の1人で日系のポール・ミオダさんは「以前、パートナーと一緒にこのビルにスタジオを持っていた。それだけに何らかの形で追悼の気持ちを表したかった」と語っている。
点灯は日暮れから午後11時まで。32日間続けられる。(03/12)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002031200552.html


[朝日新聞3月12日]
米空爆で民間人23人死亡、半数が女性・子供 アフガン

アフガニスタンからの報道によると、同国東部パクティカ州バルマル地区のイスラム霊廟で7日、米軍機による空爆で民間人23人が死亡した。このうち半数以上が女性や子どもだったと見られる。
アフガン・イスラム通信(AIP)によると、犠牲者は、テロ組織アルカイダとの関係を疑われて米軍に逮捕されたアフガン人の家族や友人。釈放を祈願していたという。(03/12)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002031000712.html


[朝日新聞3月12日]
イラクとの対決姿勢鮮明に、対テロは第2段階 米大統領

ブッシュ米大統領は同時多発テロ事件から半年の11日、ホワイトハウスの追悼式典で演説し、テロとの戦いに協力した各国に謝辞を述べた上で、イラクを念頭に大量破壊兵器を開発、入手しようとする国に対しては「静観はしない」と述べ、対決姿勢を鮮明にした。アフガニスタン以後も続くテロとの長期戦に備えて米国民の一層の忍耐と理解を求めるとともに、国際社会に米政権の強い決意を伝えた。
大統領は「生物化学兵器や核兵器で武装したテロの脅威が壊滅的な規模になってきていることを真剣に受けとめるべきだ。米国は同盟国とこの問題を協議しており、対決する覚悟だ」と語った。演説では、1月の一般教書演説で「悪の枢軸」と呼んだイラク、イラン、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の3カ国を名指しはしなかったが、核査察を受け入れようとせず、米国が生物化学兵器を開発・貯蔵していると見るイラクを指していることは明確だ。
また、大統領は「テロとの戦いは第2段階に入った」と宣言。フィリピン、グルジア、イエメンの三カ国を挙げて「各国が国内に寄生するテロ組織を取り除くことを促し、期待する」として、米国として訓練や資材の提供など様々な方法で協力する考えを示した。
また、テロとの戦いに協力した国名をあげて感謝し、日本についても「日本の護衛艦がインド洋で給油にあたっている」と述べた。大統領は演説の最後を、いつもの「米国に神のご加護を」ではなく、「コアリション(対テロ連合)に神のご加護を」と、国際社会に配慮する言葉で締めくくった。
この日のホワイトハウスの式典には、上下両院議員や150カ国の大使、犠牲者の遺族ら合計約1300人が招かれた。(03/12)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002031200007.html


[朝日新聞3月12日]
女性・子ども含む14人死亡 アフガン東部の米軍攻撃で

米中央軍は12日、アフガニスタン東部パクティア州のシキン近郊で6日に行われた戦闘で、米軍の戦闘機が走行中の車両を攻撃し、女性と子どもを含む14人が死亡、子ども1人が負傷したことを明らかにした。中央軍のコンプトン報道官は、この車両がテロ組織アルカイダが使っているとみられる建物から出てきたと説明しており、米軍はアルカイダとなんらかの関係があるとみている。死亡したのはほとんどが男性だが、民間人かどうかはまだ分からないとしている。
中央軍によると、負傷した子どもは軍の病院に運ばれ、容体は安定している。発表が遅れたことについては、概要把握に時間がかかったためとしている。(03/13)
http://www2.asahi.com/international/kougeki/K2002031300500.html


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