1999年ティスティングノート
もどる


9月例会のティスティング 1999.9.18.

BOURGOGNE , 1995
LEROY

(滝澤秀行氏によるブラインドテスト)

ミネラルやハチミツ、白い花の香りがこころを和ませてくれる。 樽の香りやナッティさはほんのかすかで、わずかに感じるタクアンのような甘酸っぱい香りと イオウっぽい香りにしっかり造られたワインであるという期待が膨らむ。 口に含むと甘味と共にハチミツの香りが口中に広がり、また酸はとてもまろやか。 爽やかで軽やかなワインなのだが、ブルゴーニュの偉大な白の特徴を控えめに、上品に バランス良く持っていて、太陽の下でキリリと冷やしてエスカルゴとともに、あるいは ボイルした越前カニのお供になど、 幅広く料理に合わせられる。  コメント:三吉研一

CHATEAU FIGEAC , 1992
PREMIER GRAND CRU CLASSE
ST-EMILION

(滝澤秀行氏によるブラインドテスト)

色は薄いガーネット。エッジはかなりうすくなっている。 香りはほのかな甘味となめし革。 味は弱めのタンニンを感じる。また、甘い果実味が口の中で ゆっくりと広がる。92年というあまり恵まれない年であるので、 このワイン本来の力は出ていないが、 軽めの肉、フロマージュに合わせると楽しめる。 また、ゆっくりとこのワインだけで楽しむのもいいと思う。  コメント:中西健二

FRANCIACORTA
CA'DEL BOSCO
LOMBARDIA

サンキストオレンジの甘い味わいにオレンジの皮の軽い苦みがあり、 軽やかな酸味が心地よい。 ガスはシャンパーニュに較べてやや軽く、余韻は軽やかで口中にやや甘味が残る。 女性に好まれるスパークリングワインの一つでしょう。  コメント:滝澤秀行

HAUT-CARLES , 1997
FRONSAC

新樽 100%、MERLOT種 99%、CABERNET FRANC種 1%、ノンフィルター
ミッシェルロラン氏(MICHEL ROLLAND)の指導を受けて造られている。
エッジに豊かにバイオレットを帯びる、輝きとつやを持つガーネットカラー。 ディスクは中程度、粘着性は非常に豊か。 第一香はミルティーユのリキュールを感じるほど濃厚な甘い果実風味。 スミレの花の香りがはっきりと表れ(若いワインのあかし) 何かホワイトミントの香りとミルクっぽさの中に木樽のグリエ香を 確認できる。 スワリングにより赤黒い果肉の風味が増幅され、非常に強烈。 タンニンからくる茎っぽさも感じる香り。 味わいは香り同様濃厚なミルティーユ、ミュール等の果実味と甘味、 甘草やシナモンを感じ、インキーな風味のタンニンが心地よい刺激。 全体的に果肉の甘さとアルコール分のボリューム感がリッチなスタイルの ワインに仕上がっている。 合わせる料理は、仔鴨のソースミルティーユ、フレッシュミルティーユ添え。  コメント:杉本靜彦

GIANNI PAOLETTI , 1997
LA FARZA , NAPA VALLEY

カベルネソーヴィニョン、サンジョヴェーゼの混醸
色調は濃くレンガ色を帯びたルビー色。 スパイシーな香りと、磯を思わせる海岸線の香りがよく調和されていて、 味わいはスマートな中にも口の中でふくよかに広がる高い味わいを持っていて、 タンニンは極めて強く、アルコールのボリューム感も十分に感じ取る事ができる。 但しやや固さが残っている感は否めず、個人的には、やはり最低あと5〜7年は 寝かせておきたいワインである。 カリフォルニアに流行している、嫌みなチョコレートやオークフレーバーを 人工的に植え付けた様な香りはなく、あくまでも自然な中で育て上げられた カリフォルニアのプレミアムワインであると思います。  コメント:倉口正智

ALEATICO , 1998
TOSCANA
ANTINORI

アレアティコ種100%
完熟したアレアティコを破砕の後、低温5゜Cで15日のマセラシオン
プレス後発酵、糖度が一定の割合に達したところで温度を急激に0゜Cまで下げ
発酵を止める。低温のまま瓶詰めをする。
やや深みのある透明感のあるきれいなルビー色。 濃縮した赤い果実のコンポートの香り。 口に含むと甘酸っぱい心地よい酸味を感じる。 とてもバランス良く、とにかくおいしーいと言葉を発してしまうほど。 すこし酸味のきいた赤い果実のコンポート等のデザートがよく合う。  コメント:長田康二


1999年ティスティングノート
|1月|2月|3月 |4月|5月|6月 |7月|8月|9月 |10月|11月|12月|

|1996年|1997年 |1998年|2000年|